今年度のニュースのその後ー学力テスト・大学入試「改革」など

約1年前の2018年3月31日、「早川一光のばんざい人間」の最終回に参加させていただき、その後に早川先生をお見舞いできたのが、先生とお会いした最後になりました。そしてカナリア倶楽部とのご縁ができました。今年度最後の記事になりますので、これまでに取り上げた話題のその後をピックアップしたいと思います。

8~9月に3回にわたって、大阪市の吉村市長が全国学力調査結果を教員の処遇などに反映することを表明したことに関連した記事を書きました。「全国学力テスト結果への反応(1)(8/16)」「全国学力テスト結果への反応(2)(8/30)」「全国学力調査結果によって苦しむ学校(9/27)
この問題については、2月18日に「学力テストの結果を教員給与などへ反映させる吉村市長・大阪市教委の方針の見直しを求める陳情書」が大阪市議会「教育こども常任委員会」で採択されました。しかし市長側は採択された陳情書を実質的に無視し、当初の方針を強行しようとしている状態です。


文部科学省からも再度くぎを刺されたようですが、それも無視している様子ですね。

2021年1月に予定されている大学入試の大幅変更について、「新しい入試(2021年1月~)への懸念と疑惑(1/31)」と「2019年の教育問題:「公から民へ」と「規制緩和」に注意・注目(1/3)」で取り上げました。大学入試センター試験に英語の民間試験を導入することや、国語の記述式問題の導入の仕方などについては、批判や困惑の声があがり続けています。


ちょうど母校の同窓会通信が来たのですが、進路指導課からの「お便り欄」には、当該の入試を受ける1年生がすでに入学しているにも関わらず、どのような入試になるのかが不透明であること、家庭の経済状況による格差や都市部の学校の生徒と比べて不利になる懸念があることなどが書かれていました。当然のご心配かと思います。

大学等の学費の漸進的無償化をめぐる問題も、「高等教育の漸進的無償化を求める動き(12/6)」などで取り上げました。学生たちのグループが自ら実態調査を行い(1,400名の学生が回答)、その結果を発表する記者会見も行いました。

外国ルーツの子どもたち、国境を越えて移動する子どもたちが置かれている困難な状況についても、11/2212/20に紹介しました。後日談とは少し異なるのですが、先週に引退会見をしたイチロー選手がこんなことを語っておられたそうです。

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西垣順子<大阪市立大学 大学教育研究センター>
滋賀県蒲生郡日野町生まれ、京都で学生時代を過ごす。今は大阪で暮らしているが自宅は日野にある。いずれはそこで「(寺じゃないけど)てらこや」をやろうと模索中。老若男女、多様な背景をもつ人たちが、互いに互いのことを知っていきながら笑ったり泣いたり、時には怒ったりして、いろんなことを一緒に学びたいと思っている。著書に「本当は怖い自民党改憲草案(法律文化社)」「大学評価と青年の発達保障(晃洋書房)」(いずれも共著)など。


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