かつて大橋巨泉さんが「戦争とは爺さんが始めて、おっさんが命令し、若者たちが死んでいくもの」と言いましたが、82歳の麻生さんが「戦える自衛隊に」と自衛隊強化の必要性に言及しました。
麻生氏は過去に「ナチスの手口に学んだらどうか」「選挙の大勝は北朝鮮のおかげ」と発言。
今度は「戦える自衛隊に」と煽る憲法違反。 https://t.co/UU8GmtCL9d— バジ🐒選挙に行こう (@bazyry2hashiru) April 17, 2023
閣議決定だけで決めた安保3文書に明記された反撃能力も憲法違反との指摘。
リンク先の動画は必見です。
昨年12月16日に閣議決定した安保3文書により「相手国のミサイル発射基地を叩く反撃能力」を明記。つまり「相手国にミサイルを打ち込む」ことが可能になる。
これは完全に憲法違反。
普通に考えて実行すれば戦争になる。これを知っている日本人は何人いるだろうか。 https://t.co/LMp6nY6xQm pic.twitter.com/HNViuF1rs4
— Keepon (@sincoscossin) April 17, 2023
「かわらじ先生の国際講座」で解説されていた「同志国」軍への支援制度も私には憲法違反に思えますし、もう今さら憲法改正しなくても、その理念はとっくに壊れて解釈で好き勝手に実質改憲しているのが現状でしょう(そもそも総理や国会議員が改憲を唱えるのは憲法99条違反)。それでも憲法改正の動きは止まりません。「改憲が悲願の人達は文章として形にしたいのだ」という見方もありますが、私はそうは思いません。何故なら憲法を変えなければ、出来ないことがあるからです。
それは徴兵制。
徴兵制だけは解釈改憲で行うことが出来ない。経済的な理由から自衛隊に入る経済的徴兵制について2019年に西垣さんのコラムで書いておられましたが、これも問題があるとは言え、少なくとも形の上では「志願」であり、強制ではありません。戦闘機やミサイルが足りなければ増税して新たに購入可能です。でも、人はそうはいかない。私論2で自衛隊が有事に備えて血液製剤を自前で製造、備蓄するという記事を紹介しました。多数の負傷者が出ることを想定している訳ですから、万一長期戦になれば自衛隊員が足りなくなることも当然想定しているでしょう。戦闘によって死傷者が出るだけでなく、有事になれば辞める人が増え、志願する人は当然減ります。そもそも日本は少子化が深刻です。
とはいえ、自民党の9条改憲案に徴兵制は書かれていません。そんなこと書いたら反対されるに決まっていますし、書かなくても9条改正に反対、慎重な人が少なくないので、国民投票で否決される可能性がある。9条から論議するのは改憲派にとって得策とは言えません。
ではどうするか。「緊急事態条項」です。閣議決定により緊急事態を宣言すれば、内閣は法律と同一の効力を持つ政令を制定できるというもの。これがあれば徴兵制も可能です。コロナによる「緊急事態宣言」が何度も出された為、それと似た様なものだと思っている人もあって、改憲派にとってこのタイミングは願ってもないチャンス。私は護憲派が9条ばかり称賛することが常々気になっています。寧ろ改憲の「肝」は緊急事態条項だと言い続けているのですが、どうも9条堅持に終始している。と思っていたら、やはり改憲派が今国会で出してきました。
ほう、トーイツキョーカイ憲法を作る気満々の人が結構いるんだな。 https://t.co/KoJvnwf5W3
— ono hiroshi (@hiroshimilano) March 12, 2023
緊急事態条項の実態は「内閣独裁権条項」である – 木村草太|論座 – 朝日新聞社の言論サイト https://t.co/Ew84LGWdgF
— Hiromi1961 (@Hiromi19611) March 14, 2023
ナチ独裁への入り口となった「大統領緊急令」と「緊急事態条項」の共通性。政権が自由に法律を作り、国民の基本権は停止される?!― 石田 勇治さんに聞く : BIG ISSUE ONLINE https://t.co/1xV4ujrgxu
— Hiromi1961 (@Hiromi19611) March 14, 2023
古館さんが「報道ステーション」を辞める直前に取材した動画は、これまで何度も紹介していますが、今こそ見ておきたいので今回もリンクします。
当時、ギャラクシー大賞を受賞した特集「独ワイマール憲法の“教訓”」(報ステ)
TVが報じるべきことを報じ、国民の知る権利に応えてくれた。まさに国論を二分する重要課題を果敢に取り上げた特集だった。永久保存版#緊急事態条項反対#緊急事態条項の怖さを知ってください
pic.twitter.com/TnEdk4k5lc— Micro (@RobbyNaish77) March 25, 2023
私論2で台湾有事が現実になって沖縄が捨て石になっても大半の国民は日常を続けると書きました。ロングラン上映されて話題になった2016年のアニメ「この世界の片隅に」はWikipediaには「戦時下の困難の中にあっても工夫を凝らして豊かに生きる姿」を描く作品と紹介されてますが、私は「戦時下でもしばらくは日常が続く」ことが描かれた作品だと思っています。アニメは後半、空襲、原爆投下と深刻さを増していきました。
ちなみにきちんと訓練してない人が銃を撃っても映画やアニメみたいにうまく当たらないし、自分が怪我することもあります。ウクライナに侵攻したロシア軍がにわか兵士達を前線に配置し、熟練した兵士の弾除けにしてましたね。男女平等、70歳になっても働けという令和ニッポンですから、女性だってシニアだって明日は我が身です。まぁ北朝鮮からのミサイルがどこに落ちたかわからないのに、飛んで来るミサイルを撃墜できるはずないし、民間でもリスク分散が当たり前なのに陸自ヘリ事故に幹部が8人も同乗したり、護衛艦が座礁して航行不能になったりと驚きの実態なので、有事での使えなさに大差はないのかも知れません。(モモ母)