台湾有事日本参戦へのロードマップ私論2~沖縄が有事の最前線になっても気にしない世論が作られる

中国の台湾周辺で軍事演習で戦闘機70機以上を2日連続で確認、軍事的圧力が高まっていると報じられました。台湾の蔡英文総統の訪米、アメリカ下員議長との会談に反発する中国の対抗措置で、こうした挑発や威嚇の応酬が続くといずれ偶発的な衝突から開戦に発展しないとも限りません。私論1で日本には台湾有事に向けたロードマップがあるのではないかと書きました。昨今の動きを見ると・・・

安保3文書には敵の基地を攻撃する為のミサイルを戦闘機、潜水艦、自衛隊基地に持つことが書かれており、地上から発射するミサイルは保管の為の弾薬庫が必要になることから全国で130棟整備予定(京都は精華町の祝園分屯地が候補地です)、更に全国283地区で核攻撃にも耐えられる司令部の地下化を進め、市谷には米軍と連携する統合司令部を新設。ざっと見ただけでもかなり具体的な準備を進めている印象です。特に注目したのが今年度から血液製剤を自前で製造、備蓄するという記事。多数の自衛隊員が負傷して輸血が必要になることを想定しているんですね。防衛費確保だけが目的ならここまで具体的な体制作りを急ぐでしょうか。

そんな中でも特に沖縄の防衛体制の強化が際立っています。

昨年秋の日米共同演習キーン・ソードでは民間の中城湾港に多くの軍事車両が荷揚げされ、与那国島では戦闘車両が民間空港から公道を通って、自衛隊駐屯地に陸送されました。年末に安保3文書が閣議決定される前に既にそうした訓練が行われていたことになります。沖縄在住の記者さんによると日米共同演習は2015年の安保法制の1年程前から沖縄近海や米軍基地で頻繁に行われる様になったそうで、安保法制と安保3文書は日米が共に戦う確定事項を明文化したものの様です。
有事の最前線に立たされるであろう沖縄ですが、今、私が懸念するのは「高齢者がコロナで死ぬのは仕方ない」と同じ様に「沖縄で犠牲が出るのは仕方ない」という世論を作ること。昨年の辺野古基地反対運動を揶揄するひろゆきの動きがその良い例です。沖縄の記者さん曰く大阪府警の機動隊員による土人発言に見られる様に嫌韓、嫌中に加え、昨今は「嫌沖」の風潮があるとのこと。離島の避難計画は自治体任せだし、再び沖縄戦の様な犠牲が出ても、大半の国民は「経済まわせ」と気にせず日常を続けるだろうと予測します。

そんなことはないと言い切れるでしょうか。戦時中に広島・長崎に新型爆弾が落ちたと報じられても、原爆被害の実態が広く国民に知られる様になったのは、戦後ずっと後になってからだったそうです。メディアが実態を報じなければ、身近に被害が及ばない限り、それはないに等しい。WBCがあればテレビは連日その話題を流すことでしょう。長崎大学核兵器廃絶研究センターが北東アジアで核攻撃があった場合の被害想定を出しています。被害が沖縄にとどまらず、多くの日本人の身近に及んだ時は既に手遅れ。そうならない為にも沖縄を再び戦場にしないと声をあげなければと思います。(モモ母)


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