梶井基次郎の「檸檬」その2をお届けします。1901年(明治34年)2月に生まれた梶井は、肺結核の為に 1932年(昭和7年)3月に31歳の若さで亡くなっています。「檸檬」は1925年(大正14年)同人誌『青空』に発表されましたが、1924年(大正13年)に書かれた『瀬山の話』の中の挿話「檸檬」を改稿したものとされているので、彼が23歳頃の作品ということになります。梶井の文才は言うまでもありませんが、令和3年の年末に触れてみると、当時と今の20代の文章力の差のようなものも感じられます。知的な営みも今を生きる私達が大切に守り、次の世代に継承したいものの一つではないか。新しい年を迎えるにあたって、そんなことを考えさせたりもします。朗読はフリーアナウンサーの塩見祐子さん。イラストは真三さんです。「檸檬」のタイトルなのに、何故くわいが描かれているのか? 朗読を聞いてみて下さい。その1も引き続きこちらからお聞きいただけます。尚、その3の公開日は未定ですが、2021年1月中を目指しています。