ソーシャルワーカーが、語学学習を通じて感じたこと。

秋らしくなってきました。思えば、毎年夏場には、のどを痛めて声が出なくなるほどの夏風邪をひくのですが、今年は今のところのどの調子がとても良いです。手洗いや健康への気遣いが影響しているのだと思います。今年の春から始まった新しい生活様式は、他に新しい変化を色々もたらしました。例えば、マスクの着用、人との距離感への新しい感覚、そして、ICTが一気に生活の中に取り入れられたことなどでしょう。

 

秋になって「勉強の秋」の実現ではないのですが、先日からオンラインで英会話と中国語会話を習うようになりました。以前だと、画面越しに語学学習をしようなどと考えもしなかったのですが、Zoomなどのオンライン環境に慣れたせいもあり、やってみよう!と思い至りました。一度やってみると快適で、わざわざスクールへ通う必要もなく、会話の学習ができます。画面越しなのでマスクを着用する必要もなく、講師の口の動きや表情もよく見えて、理解がしやすいものです。それに、好きな時間に習え、講師は地球の反対側に住んでいる人の場合もあり、オンラインならではの驚きと楽しみがあります。

 

私は社会福祉士のソーシャルワーカーとして仕事をしていますが、時々出会うのが外国にルーツを持つ方です。支援内容は様々ですが、言語が壁になる場合は多いものです。学校でも、職場でも、文化の違い以前に、言葉が理解できにくいということは、フレンドリーな人同士だとなんとかなりますが、そうでない場合は居場所としてはかなり居心地が悪いだろうと感じます。言葉が通じない、という体験は、日本国内で日本語だけで生活しているとあまり体験できないことですが、外国語学習を行うと、その不安感やじれったさが身に染みてよくわかります。

 

思考するには言語が必要です。相手に伝えるためは、通じる言語等の手段が必要です。私たちは母語としての日本語を、成長に合わせて獲得してきました。それと同時に、様々な学習や経験を経て、考え、思い出し、推測することも身に着けました。頭の中で自由に操ることができる言語がなければ、物事を深く考えることも難しく、自己や他者の心や思いを確認し汲み取ろうとすることも、難しいのではないかと思います。

 

私の外国語学習経験を通じて、外国にルーツを持つ子どもの支援に関わるときは特に、言語獲得について確認することも必要だとつくづく感じます。言葉はコミュニケーションの道具ですが、その道具が役割を果たすためには、感じ、考え、言葉を組み立て、表現することが必要です。感じている不安や直面している困難さを伝えるにも、言葉の存在は大きな影響を与えます。

 

外国語の学習を通じて、うまく話せない時やうまく表現できず伝えられない時の辛さや切なさの体験を、これからのソーシャルワークに活かそうと思います。もちろん、英語と、同時にやっている中国語も多少は身につけばいいのですが。

新しい生活様式にともなって、新しいことがいろいろと起こる社会での暮らし。楽しく慣れられることはもちろん、慣れにくいことも、あの手この手で、ともに乗り越えていきたいものです。

 

秋と言えば勉強、読書・・・でもやはり食欲の秋。JR姫路駅のホームには、「駅そば」がありますが、ちょっと変わった駅そばで、その実態は「中華麺に和風のだし汁」なのです。地元の人たちが愛する懐かしい味は、一口食べると時間を巻き戻したかのようにいろんなことが頭に浮かびます。最近は店舗も増えてうれしい限り。私のお勧めは、カレー味。ルゥを足したシンプルな味は、疲れているときの晩御飯にも、元気な時のおやつにもピッタリです。姫路にお越しの際はぜひ食べてみてください。

 

 

 

 

 


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兵庫県在住。「福祉×ICTで、毎日を安心安全に、心豊かに。あなたに寄り添う相談援助」をモットーに『森のすず社会福祉士事務所』開業。成年後見等による高齢者・障害者支援、認知症の方と家族の支援ならびに防災と福祉の地域啓発活動、スクールソーシャルワーカー、各種研修講師などの活動に取り組んでいる。2022年から同志社大学社会学研究科の後期課程博士課程院生。カレーと豆好き。犬大好き。社会福祉士、公認心理師、防災士。介護支援専門員。第1種大型自動車免許、2級FP技能士、第2級アマチュア無線技士。