歴史と民主主義に誠実な教科書を選ぼう

昨年の6月の記事で、資料館等での戦争展示(特に日本の加害に関する展示)が隠される動きについて書きました(資料館等での戦争展示:戦争に反対する声を消さない)。
今年もまた、同様の動きはあるようですが…。


本日は、子どもたちが勉強のために日常的に使う教科書の話をします。各学校で使われる教科書採択の仕組みは、こちらの文科省のサイトに図入りで説明されています。


6月~8月にかけて、各地で教科書展示会や採択協議会が開催され、どの教科書を使用するかが決まります。なお、この一連の作業の前に国による「教科書検定」があります。教科書検定の仕組みを漫画にしたサイトがありましたので紹介しておきます。

さて、社会科のうち歴史と公民に関して、日本の戦争責任を否定・矮小化するとともに、憲法や憲法が定める民主主義の理念に否定的な主張をする教科書を、学校現場に導入しようとする動きがあります。ある程度古くからあり、例えば「新しい歴史教科書をつくる会」は平成9年に発足しています。様々な経緯があったようで、現在はいくつかの運動に分かれているようです。教科書検定に不合格だったものもありますが、合格してしまったものもあります。

教科書検定に合格しているものが「育鵬社」の歴史と公民の教科書です。これらの教科書の問題点を指摘しているサイトを紹介します。


政治的に保守かリベラルかという問題だけではなく、そもそもの「歴史の見方」があまりにも違っているという指摘は重要かと思います。
「公民」の教科書についてのこちらの指摘も重要でしょう。


また、こんな教科書で勉強していたのでは入試の時に困るという指摘もあります。憲法や歴史の標準的な見解が学べないのですから、当然と言えば当然です。


さて近年、採択が広まりつつあった育鵬社の教科書ですが、今年は各地から不採択が決まったという情報がありました。


多くの方が教科書展示会に足を運び、実物を実際に見た上で意見を述べたりした結果でしょう。なお、教科書採択の前には教科書展示会をしなければならないことになっています。全国の展示会と教科書センターの所在地等はこちらから確認ができます。


今年の展示会はもう終わっていますが、京都府も含めて「教科書センター」では常時展示がされています。子どもたちが使う教科書に、多くの人が関心持ってくださればと思います。

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西垣順子<大阪市立大学 大学教育研究センター>
滋賀県蒲生郡日野町生まれ、京都で学生時代を過ごす。今は大阪で暮らしているが自宅は日野にある。いずれはそこで「(寺じゃないけど)てらこや」をやろうと模索中。老若男女、多様な背景をもつ人たちが、互いに互いのことを知っていきながら笑ったり泣いたり、時には怒ったりして、いろんなことを一緒に学びたいと思っている。著書に「本当は怖い自民党改憲草案(法律文化社)」「大学評価と青年の発達保障(晃洋書房)」(いずれも共著)など。


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