専門家会議無視の全国一斉休校

2月26日木曜日の夕刻、安倍首相が突然に全国の小中学校、高校、特別支援学校の一斉休校を要請しました。しかも3月2日から春休みに入るまでの期間(つまり夏休み並みの長さ)というので驚きです。
しかもこの決定、専門家会議に相談なく出されたものです。


岩田教授のツイートも挙げておきます。


なお、総理大臣にこのような決定をする権限はありません。しかし各地方の教育委員会や首長が、総理からの要請に抗うことはほぼ不可能なようです。休校開始日を少し遅らせた地域はありますが、休校そのものを拒否するところは多くないと思われます。


休校要請発表の翌日には、急に「地方で判断してくれ」と言い出したりしましたが、それは都道府県や市町村への責任の丸投げです。何の準備もなく「休校に」と国が無理な要請をした。地方が休校にできないままに感染がおこれば、「休校にしろと言ったじゃないか」と言えてしまうわけですから。


テレビの報道を見ていると共働き世帯の困惑が多く伝えられています。それも大きな問題ですが、こんな問題もあります。


卒業式などができなくなる子どもたちのことも。臨床心理士の東畑さんの指摘は重いと思います。


こんなエピソードもあったようです。


ちなみに台湾でも学校の休校がありましたが、それに踏み切る前の対応が全く違っていました。


最後に、イタリアで休校になった子どもたちに送った校長先生の手紙が素晴らしいと話題になっているので紹介します。


———–
西垣順子<大阪市立大学 大学教育研究センター>
滋賀県蒲生郡日野町生まれ、京都で学生時代を過ごす。今は大阪で暮らしているが自宅は日野にある。いずれはそこで「(寺じゃないけど)てらこや」をやろうと模索中。老若男女、多様な背景をもつ人たちが、互いに互いのことを知っていきながら笑ったり泣いたり、時には怒ったりして、いろんなことを一緒に学びたいと思っている。著書に「本当は怖い自民党改憲草案(法律文化社)」「大学評価と青年の発達保障(晃洋書房)」(いずれも共著)など

 


Warning: Use of undefined constant php - assumed 'php' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/canaria-club/www/wp-content/themes/mh-magazine-lite/content-single.php on line 21

Warning: Use of undefined constant php - assumed 'php' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/canaria-club/www/wp-content/themes/mh-magazine-lite/content-single.php on line 30