児童虐待について思うこと

自分が子どもを持つ前は、虐待なんて信じられなかった。望んでも望んでもなかなか子どもが授からなかったこともあり、「虐待するなら、その子ども、私にちょうだい」とすら思った。子どもを育てるということの大変さをわかっていなかった。

いま、4歳9ヶ月の男児をもって、子育てがそれほど甘いものではないことがよくわかった。もちろん虐待を肯定はしない、決して。でも、一歩間違えば、自分も虐待をする側になるということを思い、自分が恐ろしくなったことがある。やばいラインかもしれないということを感じたことも何度もある。

「子どもが言うことを聞かない時は、つい「厳しく叱る」「たたく」といった行為をしてしまうことがあるかもしれません。それは子どものためではなく、保護者が子どもを簡単に支配するためにしているだけなのです。いったんは、子どもの行動をコントロールできるかもしれません。しかし、恐怖を与えているだけにすぎず、保護者からの強制、つまり他律性でしか動いていないのです。これでは自分で考えて動けるような子どもには育ちません。」(記事引用)

頭ではわかっているけれど、…ごめんなさい。言い訳です。

私の子どもは乳児時代、育てやすい子、手のかからない子だとよく言われた。それでもそうなのだから。

乳児への虐待については、背後に「産後鬱」がひそんでいる場合もある。

幼児への虐待については、背後に「いい母でいなければ」というプレッシャーがひそんでいることもあると考える。「子どもをかわいいと思わねばならない」「子どものことについてはちゃんとしっかりやらなければ」。

繰り返すが虐待を肯定はしないが、昔と違い、核家族での子育てで、誰にも相談できない状態はありうると思う。そして、ちょっと怒鳴っただけで「虐待と通報されるかもしれない」と恐れる親も増えていることを私は知っている。

私は産前からとにかく有料無料の電話相談を使いまくった。児童相談所の人からは「あなたのいいところは、とにかく困ったらすぐ電話をくれることです」と言われた。

今は、「あ、私、やばい」と思ったらしばらく子どもと距離をおくことにしている。根本的な解決にはなっていないかもしれないけれど、それで少し冷静になれる。

それから、私の友人で臨床心理士の資格をもち、子どもの問題に深くかかわっている人は「子育ては親だけでするものではない」といつも言う。

かなしい子ども、かなしいおかあさん、かなしいおとうさんが、どうかひとりでも、減りますように。


(橋本京子)


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