前回,東京世田谷区の企業主導型保育所で,保育士が一斉退職したこと,そして保育士の待遇に問題があるのではないかということを書きました。続報です。
世田谷区長でジャーナリストの保坂展人氏が動き出しました。
引用「助成申請先の児童育成協会は書類審査のみで、実地調査はありません。また、保育事業者としての「実績」も求めていないので、すべてが初めてという事業者もあります。「企業主導型保育」で検索すると、たくさんの企業主導型保育の助成申請から保育士募集、運営までを支援するコンサルタントのサイトが上位に出てきます。開園後の運営能力に疑問符がつく保育事業者でも、申請書類の作成技術にたけたコンサルの腕で審査をパスすることも容易なのではないかと想像がつきます。」
今朝、公開された「企業主導型保育」についての記事に反響をいただいた。保育事業者に対して課している自治体の事前審査を「細かなことは無用、原則届け出制でいい」としてきた規制緩和一辺倒のシステムには、当然のことながら「突然の休園」への備えはない。制度に隙ありだ。https://t.co/ZOhHLpr15V
— 保坂展人 (@hosakanobuto) November 22, 2018
企業主導型をめぐる議論の土俵には「女性の就労環境をよくするため」「企業の人材確保のため」等の言葉が飛び交いますが、私たちは「子どもの成長と発達を支援するため、子どもの生命を守り育む」ことを第一義に置いています。
企業主導型保育所の「突然の休園」で見えたことhttps://t.co/ZOhHLpr15V— 保坂展人 (@hosakanobuto) November 22, 2018
また,AERAは保育士の給料が低い保育園を実名公表しました。
「株式会社が参入して保育所は増えたが、乱立状態。コンビニの店員を募集するかのように保育士の求人が出される状態です。そうしたなかで潰される保育士がたくさんいる。心を病んで社会復帰できない若手もいて、これでは地獄のようです」
コンビニの店員を募集するかのように保育士の求人…。
それに対する世間の反応。
待機児童問題の根幹は保育所不足によるもの。保育所不足は担い手である保育士がいないから。
給料はもちろん働き続けられる勤務労働条件の整備が必須。保育士の“給料”が低い21保育園を実名公表 全国平均以下の年収275万… 派遣大手の施設も〈dot.〉 https://t.co/0gWZ8UUptN #Yahooニュースアプリ
— ぴよぴよ (@purestorm98) November 19, 2018
小林美希さん、グッジョブ!
国が保育の委託費を他の事業に流用してよい、という規制緩和で企業を儲けさせるなら、
自治体が人件費比率や流用比率を情報公開して、保育士に経営者を選ばせるのは、正しい市場主義の在り方。
搾取率の高い施設が選ばれなくなるのは当然の結果。
https://t.co/nI6rlwuvbJ— 寺町東子 (@teramachi_toko) November 19, 2018
保育士の“給料”が低い21保育園を実名公表 全国平均以下の年収275万… 派遣大手の施設も (1/7) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット) https://t.co/TdY5dQu8A1 これは現政権と当該官庁が、未来を担う子供達の育成なんざ知った事かと考えている証左だと思うが如何か。
— hetare@ (@meganehetare) November 20, 2018
私が思うに,人を癒す仕事,人に優しくする仕事,人を育てる仕事の人の労働環境は決してよくないと言えます。バーンアウトと言う言葉をご存知でしょうか。
看護師,保育士などのバーンアウトはよく知られています。私の知人が,エステの仕事(これも人を癒す仕事だと思います)をしていたのですが,低賃金,不安定な労働環境で心身を病み退職に追い込まれました。
人にやさしくする,癒す,育てる職業の人の状況が厳しい現代,なんとかならないでしょうか。
そういえば,「一億総活躍」という言葉を耳にしますね。やさしさ,いやし,人を育てる仕事の人は落ち込んでいたり病んだりせず頑張って仕事しろということでしょうか。頑張って頑張って劣悪な労働条件でも働いて活躍しろと…??
私はそんなのは,嫌です。