アニメーション映画監督の高畑勲さんが亡くなられました。カナリア倶楽部でいつかインタビュー出来たらと思っていたので、非常に残念です。高畑さんの代表作「火垂るの墓」が13日に放送されるそうですが、高畑さんの作品には彼自身の戦争体験が影響していると言われています。
訃報を伝えるニュースで注目したのが報ステ。日本人が好みがちな「和を以て貴し」が危険とおっしゃる高畑さんになるほどと。#報ステ
高畑勲監督(82)が死去作品の原点になったものが戦争。
9歳の時岡山で空襲に遭い、両親とはぐれた体験。「“和をもって貴しとなす”というのは素晴らしいが、ものすごく危険。個人一人一人が自分の意見を述べて、議論を深めてなんて体質は全然できてない。民主主義が身についていない」 pic.twitter.com/H03Zc1uw8S
— 但馬問屋 (@wanpakutenshi) April 6, 2018
ひとつの価値観に染まっていくことの危険性、自分の意見をちゃんと述べて、周りに反対されても議論して深めるという体質は育っていないと高畑さん。一方、「赤毛のアン」でアンの赤毛をからかった男の子を石盤で叩くシーンを、「まなざされることを女子にだけ強要する社会」へのアンの怒りを描いたとするtweetが興味深い。容姿を馬鹿にされたアンが勉強に励んで教師(働く女性)となり、叩かれた男の子がアンに恋をするストーリー展開やアンのキャラクターに惹かれる女性が多いのは、自分たちの怒りや頑張りをアンが表現してくれたからかも知れません。
高畑勲の『赤毛のアン』には私たちが今問題にしている"女の子と社会"というテーマがつまっていた。女の子の容姿をからかう男の子、それをいなすことを女子にだけ強要する社会、それに怒りを見せるアンを彼は魅力的な女の子として40年も前に描いてくれたのだ。本当にありがとう。冥福をお祈りします。 pic.twitter.com/OWj4iFiQcV
— パプリカ (@papurika_dreams) April 5, 2018
そして映画プロデューサーの鈴木敏夫さん、宮崎駿さんとの絆を感じさせるこちらのエピソードも素敵。高畑さんのご冥福をお祈りします。(モモ母)
鈴木敏夫さんが憲法改正反対について新聞に書いたら脅迫が届くようになって、電車なんかでいきなり刺されるんじゃないかと心配した宮崎駿さんが高畑勲さんを誘って一緒に反対の文章を掲載したエピソードが好き。「三人なら攻撃する的が定まらないだろう笑(宮崎駿)」。仲間っていいなと思った。
— ジョージ・オーウェル「1984年」の付箋 (@KDystopia) April 6, 2018