新型コロナパンデミックから、すっかり慣れたマスク着用は、個人の判断にゆだねられる状態になりましたが、私は花粉症の心配と、この3年で口元がなんだか年を取った気がするので、相変わらず愛用が続いています。官公庁は3年程度で部署異動されることが多いですが、3月になりマスクを外した姿を初めて見た方もあり、でも、その後異動されてしまい、マスク脱解禁が遅れていれば実際の顔を知らずに終わっていたのかも…そして、次にマスク無しで出会ったときに気づかないのかも…と思いました。なお、私はマスク生活が始まった後も、どうも顔のポイントが“おでこ”にあるらしく、ほぼ初対面だった人にもマスクをつけ始めても気づかれました。
そんな変化がある2023年の春ですが、生活を支える制度も、脱マスクだけでなく、いろいろと変わっています。年金は少しアップするようです。出産時に給付される一時金は、金額が大幅にアップします。こども家庭庁がスタートし、こどもへのサポート体制もかわるはずです。今年度は、保険証とマイナンバーカードが一体化した運用が広がりそうですし、お給料はデジタル通貨で支払われ、「お給料を現金手渡しもらっていた時代」がより一層遠い昔になるのかもしれません。
いずれにしても、いろんな制度の変更や新設があるので、自分が関係する部分は、要確認です。
デジタル技術の進歩で便利なものが増えるのは良いのですが、しかし、日本の社会は相変わらずの少子化が進む状態です。こども家庭庁の対応も、少子化対策への対応は最優先課題の一つのようです。技術的には便利な世の中ですが、今の、未来の労働者人口がどんどん小さくなっていくことは、社会を支える面から考えると大きな不安です。
どうすれば、少子化がとまり、少しずつでも出生数が増加するのでしょうか。この春からは、出産育児一時金は従来の42万円から8万円アップして50万円になりますが、この8万円の増額はあるに越したことはないけれど、だからといってそれで充分だとは言えません。
以前、福祉を学ぶ大学生に、少子化への対策案を尋ねたことがあるのですが、多くの人が子育てに対し温かい理解が必要との意見を挙げていました。例えば、バスに乗るときのベビーカーのサポート、泣いている赤ちゃんとその子を抱く親へのまなざしなど。経済的なサポートも必要ですし、施設・制度的なサポートも必要ですが、同時に、社会と個人の接点と感情についても配慮が必要なのだと思います。
さて、2023年度はどんな年になるのか。入学式や入社式の話をよく聞きますが、誰にとっても新しい年度のスタートです。制度の変化を理解して、必要なところで活用しつつ、もっと未来に向けての良い変化の過程となる1年になると良いと思います。
また、ここで、いろんなことを考えていけることを楽しみに、今年度も、どうぞよろしくお願いいたします。