7月も異常に雨が多い1か月でした。梅雨明けも今年は平年と比べても遅いようです。昔を思い出すと、夏休みが始まる頃には梅雨も明けていた気がしますし、過去のデータをみても梅雨明けがなかった1993年を除いて、おおむね7月20日ごろ、近年は25日前後には梅雨が明けているようです。
今年は、学校の夏休みもないので、夏が来た気がしません。セミだけは、例年と変わらずにぎやかですが。
さて、前々回は「ご存知ですか?警戒レベルとマイ・タイムライン」(http://canaria-c.net/2020/07/03/mytimeline/)をテーマにしました。今回は、マイ・タイムラインについてもう少し詳しく見ていこうとおもいます。
マイ・タイムラインとは、大雨や台風などの“数日前から予報が出る”災害に関して、どの時点で何をするか、時系列(タイムライン)に沿って計画しておくためのツールです。国土交通省関東地方整備局のウェブ(https://www.ktr.mlit.go.jp/river/bousai/index00000043.html)に詳細や、マイ・タイムラインを記入する様式がありますので一度ご覧ください。このサイトでは、ウェブ上に必要事項や決めたことを入力するだけで、マイ・タイムラインを作ることもできます。
作る際に考慮すべき7つの行動が挙げられています。
① 今後の天気予報や台風の進路を調べる
② 避難時に持っていくものを準備する
③ 住んでいる地域とそれより上位の雨量を調べる
④ 川等の水位を調べる
⑤ 動きやすい服に着替える
⑥ 安全なところへ避難のため移動し始める
⑦ 避難完了
①から⑤までの順番は人によって多少違うかもしれませんが、おおむねこお⑦項目を、大雨が予想される数日前から順次行うように計画します。上記の7つ以外にも、必要な行動はいろいろあると思います。「戸締りをする」「身内に連絡をする」など、いざ行動するときには「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」と避難行動に移る前に思いつくことが多々あります。そのような行動も含めて、書き出して計画を立てましょう。
また、それぞれの状況に合わせてどうするか決めておく項目も挙げられています。
例えば、「車」「ペット」「薬」「避難時に支援が必要な人」「親族宅などへ身を寄せる場合」などです。「いつ、どこへ車を移動させるか」「ペットはどこへ預けるか、何を用意しておくか」など、個人の事情に合わせて用意と行動を決める必要があります。
「いつ、それをすべきか?」については、台風接近や大雨予報が出た時点から始まります。台風の場合、おおむね3日前には今後の様子が具体的に分かってきますので、テレビなどで天気予報を確認しながら、情報に合わせて行動していきます。台風の場合、行動のタイミングのイメージは以下のようになります。
① 台風直撃3日前
② 台風直撃2日前
③ 台風直撃1日前
④ 台風直撃半日前 川の水位がどんどん上がっています
⑤ 氾濫5時間前 警戒レベル3 高齢者等は避難を開始します。
⑥ 氾濫3時間前 警戒レベル4 避難所等へ移動開始します。
⑦ 氾濫 警戒レベル5 全員避難完了!
時間はあくまでも目安です。また、台風でなく急激な大雨では急に河川の水量が増えて、瞬く間に警戒レベル3相当、4相当が知らされる場合もあります。日ごろから天気予報を確認し、数日先の空模様を気にしておくことが大切ですね。
マイ・タイムラインでは、先に考えた「行動」を、上記のような「出来事や警報、時間のめやす」に当てはめて計画をたてていきます。
「危ないと思ったら、ちゃんとするから大丈夫」と思っていても、いざとなるとどうしても行動に踏み切れないものです。今のうちに、少しでも具体的な計画をたてておきましょう。
参考:国土交通省関東地方整備局(https://www.ktr.mlit.go.jp/river/bousai/index00000043.html)