先々週にも取り上げた国立大学の授業料値上げ問題のその後の動きなどをご紹介しようと思います。
少し長い記事ですが2つ、ぜひともお読みいただきたいものを紹介します。
1つは、国立大学がどういう経緯で現状に追い込まれてきているのかを解説している東洋経済の記事です。
国立大を「授業料値上げ」に追い込んだ「真犯人」 https://t.co/plbyNKuu6I
「「大学改革」のいわば「黒幕」であるCSITの中心人物(唯一の常勤委員)、上山隆大氏は、2020年のある会合においてこう発言している。「…大学という資源を使い尽くす。完全に隅々まで使いつぶして、日本に貢献すべきだ」」— 本田由紀 (@hahaguma) May 28, 2024
もう1つは東京大学に通う学生さんの文章です。親が経済的に厳しい状況にある学生が、仮に奨学金等が措置されるとしても厳しい状況にありつづけることがよくわかります。
『しかし一方で、たくさんの給付奨学金と、貸与奨学金と、学費減免措置のために、時間を使い、自己の「劣位」を認識し、借金を積み重ねています。』
「あなたは、学費免除や奨学金の申請を自分でしたことがありますか?」
東京大学 学費値上げに思うこと|moka #note https://t.co/mYKpBXeNuU
— Hiroko Bannai🐭🕊 (@hiroko_bannai) May 29, 2024
東京大学では学生が値上げ反対の声をあげています。自治会によるアンケートでも、反対の声が9割を超えています。
回答者の内訳は、学部1,2年生が50.2%、3,4年生が34.6%、修士以上が14.7%です。また、授業料値上げへの態度では、「反対」もしくは「どちらかと言えば反対」の合計が91.1%に達しました。詳細な結果については週明けに本会特設サイトにて公開します。(2/2)
— 東京大学教養学部学生自治会 (@todaijichikai) May 30, 2024
仮に値上げされるとしても、現在の在学生に影響はありません。それでも、「10万円も値上げしたら、後輩たちが学べなくなる」という実感があるのだと推測します。
その東京大学は、学生自治会からの対話申し入れに対して、こんな回答をしてきたとのことです。どうやら学生の訴えに耳を傾けるつもりはないようです。しかも、学生自治会が求めている対面での対話ではなく、オンラインで、しかもZoomミーティングではなく、Zoomウェビナーで行うとの回答です。Zoomミーティングはオンライン会議をするためのアプリケーションですが、Zoomウェビナーはオンライン講演会のためのアプリケーションで、主催者による『発言許可』がなければ、質問等がまったくできない仕組みですから、参加している一般の学生が声を出すことができません。
【本日の怪文書】
対話は交渉の場ではありません。
対 話 は 交 渉 の 場 で は あ り ま せ ん 。
これが東京大学の学生に対する「対話」でしょうか?#学費を上げるな#ProtestOurFuture pic.twitter.com/tvoDs0lwkU
— 学費値上げ反対緊急アクション (@no_raise_ut) May 23, 2024
そして懸念された通り、他の国立大学でも値上げの動きがありそうです。
やはりこうした展開か…
慶應の塾長が国立大学授業料の3倍値上げをぶち上げ、自民党の調査会がその検討の必要を語り、東大が10万円近く値上げの方針を打ち出し、他の国立大学が「赤信号みんなで渡れば」とばかりに続く。
絶対に容認できない学生、保護者、市民が「赤信号を渡るな!」と叫ぶほかない。 https://t.co/Cm1dmRyXc5— Komagome Takeshi (@KomagomeT) May 26, 2024
反対の声が他大学でもあがっているようです。
名古屋大学でも、学生たちが学費値上げのアピールをやっていた。
がんばれー
(よかったらRTしてあげて下さい)進学先の選択肢が狭い地方において、国立大の授業料が上がるとしたら、それは影響が大きい。
値上げが全国に波及しないように、私も要望する。 pic.twitter.com/qvcSBZnlAg
— 日比嘉高 (@yshibi) May 30, 2024
【東大アクション発起人来たる!】
本日、東大学費値上げ反対アクションの発起人と学費問題に対し学生の声をどう届けるかをテーマに、13時から交流会を開催する予定です。アクション参加者もそうでない人も、東広島キャンパス中央図書館前「HUモニュメント」に集合だ! pic.twitter.com/yGLififWEZ— HU学費値上げ阻止緊急アクション (@no_raise_hu) June 1, 2024
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