カナリア朗読劇場~日本国憲法第11条・第12条・第97条

カナリア朗読劇場「日本国憲法」第2シリーズ5回目は、第三章 国民の権利及び義務から第11条と第12条、第十章 最高法規から第97条です。日本国憲法は基本的人権が永久の権利として「現在及び将来」の国民に与えられるとしています。3つの条文を合わせて聞くことで、その内容がより深く感じられます。朗読はフリーアナウンサーの塩見祐子さん、イラストはかしわぎまきこさん、解説は大阪公立大学高等教育研究開発センター教授の西垣順子さん、動画の再生時間は1分41秒です。引き続き第19条・第21条はこちら、第19条・第23条はこちら、第24条はこちら、第26条はこちら、関西勤労者教育協会副会長・中田進さん解説による第1シリーズはこちらからご覧ください。

《第11条・第12条・第97条解説

この3つは、基本的人権とはどういうものかを述べています。合わせて読むと、基本的人権は先祖から私たちのプレゼントであり、また私たちはそれを次の世代に引き継ぐ責任があることがわかります。
第11条では、基本的人権はすべての人が無条件に持つとしています。「義務を果たせない人に権利はない」という主張を聞くことがありますが、基本的人権に関しては、それは間違いだということです。
第12条は、この憲法が保障している基本的人権を、一人一人が「大事にしないといけない」ということだと思います。憲法の変更が取りざたされる昨今、「公共の福祉」も重要です。公共の福祉とは、「(自らの自由の行使によって)他の人の基本的人権を侵害しないこと」と理解されます。わかりやすい考え方だと思うのですが、憲法を変更したいと思う政治家の中には「曖昧でわかりづらい」と言う人がいて、自民党改憲草案では「公益と公の秩序」に置き換えられています。しかし、「公共の福祉」と「公益と公の秩序」は、全く別の意味だと思うのですが、皆さんはどう思われるでしょうか?
97条は、長い人類の歴史を経て生み出された「基本的人権」という考え方の大切さを示しています。基本的人権の保障をやめてしまおうという動きは現在もあります。「幾多の試練」は今もあるのです。試練を乗り越えて次の世代につなぐために、12条の「不断の努力」が必要なのでしょう。


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