明るくふるまっている?

ニュースでパラリンピックのアスリートの特集をしていた。

その中で、
「いつも明るくふるまう●●さんに魅了された。」というナレーションが流れ、テロップにも文字で「いつも明るくふるまう●●さん」と大きく出た。
違和感を感じた。

「いつも明るい●●さん」でいいじゃないか。

「ふるまう」っていうのがつくのは、前提に「本当は明るくないのに」というのがあって、明るくふるまっている、という表現になっているような気がする。
本当は明るくないのに、っていうのは、この取材をした人の中に「障害があって辛いはずなのに」という先入観があって「なのに、明るくふるまっている」という表現になっているのではないだろうか。

少し前に、友人が「釘付け」という言葉で表現していたことがある。

「支援される立場に釘づけにされる」っていう言葉だった。

障害があって痛い思いをしたり、不便があったり、それをしんどいなあ、辛いなあって感じることもあるとは思う。でも、辛いだけでもないし、普通に笑うことも、冗談を言うことも、泣くこともある。
制度は、公的なお金を分配するから、便宜上対象者を限定しなければならないので「障害者」とか「高齢者」とか対象の枠組みを決めるけど、そうなったとたん、「大変な人」とか「しんどい人」とかの位置に釘付けにされてしまうことがあって、それが、自由に生きることを阻む面もあるのではないだろうか。

そんなことを感じた朝のニュースだった。

 


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About 坂本彩 41 Articles
坂本彩(彩社会福祉士事務所) 大学卒業後、20年間、知的障害のある人とかかわる仕事をする。2017年に、独立型社会福祉士事務所を開業。福祉施設のアドバイザーや研修講師、成年後見人の受任、大学の非常勤講師などをしている。障害のある人もない人も一緒に「学び合いの空間づくり」をしていきたい。社会福祉士、介護福祉士、障害者相談支援専門員、そのほか、漢方養生士指導士、漢方スタイリスト、薬膳アドバイザーの資格も持つ。