少し前から、また新型コロナウィルス感染の勢いが増してきました。病院や施設では、6月ごろから面会可能になっていましたが、また8月から面会ができにくい状況になってきています。成年後見人の訪問活動も、難しい状況になってきました。
今回は、日々の後見業務の中で考えたことや体験したことを、まとめたいと思います。
成年後見制度を利用されているご本人に会うことは、後見人の仕事の中でとても大切です。生活の様子や健康状態を確認するとともに、ご本人がどんなことを希望され、どんなことを苦痛に思われているのかを知り、適切な身上監護や財産管理を行うためには欠かせません。
とはいえ、新型コロナウィルス感染防止はそれよりも優先されるものですから、ご本人の情報を収集するためには、いろいろ考えなければなりません。
オーソドックスな方法としては、高齢の方であればケアマネジャーさんや、施設・病院の職員の方に様子伺いの電話をかけることです。大抵の場合は、何かあれば連絡があるはずなので、「便りがないのは良い便り」であり「お元気ですよ。お食事もしっかり全てたべていらっしゃいますよ」などのお返事が多いですが。それでも、そのついでに欲しい日用品などを教えていただけることもあり、そんなときは電話をしてよかった!と思います。
最近では、いわゆるテレビ電話のようなシステムを導入している施設も増えてきました。ご本人がどのようにその最新システムを考え、そこに映る相手を自分の支援者だと認識していただけているのかはわかりませんが、支援者側からはご本人の姿が見えるとそれだけで安心です。やはり、伝え聞くだけよりも、一目でも会うということは、そこから得られる情報も多いですし、安心感は大きいものです。
また、施設の方とICTツールで繋がり、メッセージのやり取りを随時行うことで、毎日のようにやり取りをしていることもあります。電話のようにその場でやり取りを出来るわけではありませんが、メッセージのやり取りは支援者同士がお互いに都合の良い時間に返信できるため、電話よりも些細なことの話を気軽にできる気がします。
百聞は一見に如かず、とは言いますが・・・。
今は日々の生活の中で、3密を避け、ソーシャルディスタンスを保つとともに、高齢者や基礎疾患のある方の健康を守るために接触は極力さけることも必要かと思います。一方で、ご本人の暮らしを守るために、必要な情報を聞いたり、文字でやりとりをしたり、インターネット越しに会うなど、いろんな工夫をして支援をしていきたいと思います。