障害のある子どもとお金のこと(6)

前回の続きです。
山田花子さん(架空の設定)のご両親は、住んでいる地域の家庭裁判所に「申し立ての書類」を受け取りに行きました。申請を考えている方は誰でも受け取れます。

その中に医師に診断書を書いてもらう書式が入っています。主治医に書いてもらうのがいいですが、知的障害の方の中には、「健康で風邪もひかないから、主治医がいないんですよね。」と悩まれる方がいます。大切な書類ですから、やはり、本人のことを知っている人、さらに、障害についての知識がある方のほうがいいと思います。誰に相談したらいいかわからなければ、地域の親の会などの知り合いや、障害者の相談センターなどで聞いてみるといいと思います。

山田さんが申し立てをしたのは法定後見です。「法定後見」とは、家庭裁判所が任命する後見人です。これに対して、任意後見というものがあります。「将来、認知症になった時にお願いします。」と事前に自分で契約をしておくことをいいます。知的障害のある場合は、「将来、進行したら…」ということではなく、現在の状況に基づいて申請されることが多いので、任意後見はあまり想定されないと思います。

「法定後見」には3つの類型あります。
後見…法律行為をするにあたり、常時判断能力が欠けた状態のある人
補佐…法律行為をするにあたり、判断能力が著しく不十分な人
補助…法律行為をするにあたり、判断能力が不十分な人

どの類型になるかは診断書などの書類をもとに裁判所が判断します。類型によって、後見人の仕事が少しずつ違いますが、この説明をするととても長くなるので割愛します。
山田花子さんの場合、重度の知的障害があるので、「後見類型」になるだろうという想定で申請手続きの準備をしました。

申し立てには診断書のほかに、「親族関係図」や、後見の候補者に関する照会書など様々な書類があります。インターネットで「後見申立てセット」といれて検索すれば、裁判所のサイトに掲載されているのですべて見ることができます。

さて、山田花子さんのご両親は、申し立ての書類の準備を始めました。わからないことは社会福祉士の鈴木さんに相談しながら進めましたが、少し心配なことがありました。それは、「後見報酬」です。花子さんの後見人を引き受けてもらう鈴木さんに支払う後見報酬が一体いくらになるのだろうということが気になっていました(続)次回は、後見報酬について書きます。

裁判所 後見申し立てセットのサイト

https://www.courts.go.jp/kobe/saiban/tetuzuki/l4/Vcms4_00000234.html

申し立てにかかる費用

https://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/kokensite/hiyou/index.html

 


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坂本彩(彩社会福祉士事務所) 大学卒業後、20年間、知的障害のある人とかかわる仕事をする。2017年に、独立型社会福祉士事務所を開業。福祉施設のアドバイザーや研修講師、成年後見人の受任、大学の非常勤講師などをしている。障害のある人もない人も一緒に「学び合いの空間づくり」をしていきたい。社会福祉士、介護福祉士、障害者相談支援専門員、そのほか、漢方養生士指導士、漢方スタイリスト、薬膳アドバイザーの資格も持つ。