8月末から9月頭にかけて海外出張があり、引き続いて東京へ出張したりしていたので、日本のテレビや新聞についてちょっと浦島太郎のようになっていますが、どうやら大手メディアではあまり報道されていないらしいニュースがこれです。
全く報道されない文科省前抗議デモ。
ソウルや香港のデモは報じるのにな。 https://t.co/5cfHNW9StC— つがるさん (@Blues2010911) August 30, 2019
8月30日金曜日、9月6日金曜日と金曜の夕方になると文部科学省前で柴山文部科学大臣に抗議する集会が行われています。かなり多くの人が集まっています。
まずは8月30日の様子を伝えるtweetたちです。
文部科学省前です。柴山昌彦文科相の演説中にヤジを飛ばした学生が排除されたことに対する緊急抗議が行われています。教員や学生らがマイクを握り、怒りのスピーチ。「柴山やめろ」のコールが響いています。#0830文科省前抗議 pic.twitter.com/Q9yX80GRmf
— MaedaTomoya (@Mae_To_Ushiro) August 30, 2019
主なコール
「大学入試の改悪やめろ」
「子どもの未来に責任を持て」
「子どもの未来を破壊するな」
「憲法読めない大臣いらない」
「憲法解らぬ大臣やめろ」
「国民脅す大臣いらねえ」
「柴山昌彦大臣やめろ」
「業者じゃなくて生徒の声聞け」
「民間業者に丸投げするな」#0830文科省前抗議 pic.twitter.com/UklSI16nL2— mizunagi🕊️ (@burevestnik) August 30, 2019
参加者が抗議開始時からかなり増えました#0830文科省前抗議 pic.twitter.com/pLIp11vcyT
— 猫重力(休眠アカで復帰) (@catsgravity137) August 30, 2019
憲法学者の石川裕一郎さん
「憲法は少数派の権利を守るためにある。単に多数派から見て不愉快だからという理由で、表現の自由を奪ってはならない。」#0830文科省前抗議 pic.twitter.com/eJy1VOmPeV— 猫重力(休眠アカで復帰) (@catsgravity137) August 30, 2019
9月6日はこんな感じ。毎日新聞と朝日新聞では報道があったようですね。
文部科学省前です。多くの問題が指摘されている「大学入試改革」に対する抗議が行われています。現役の教員らが「大学に受かるためだけの教育をするつもりはありません」と訴え、「教育を、企業に売るな」とコール。学生と思われる若者が、スピーチを聞いています。#0906文科省前抗議 pic.twitter.com/MI2fFcLP5v
— MaedaTomoya (@Mae_To_Ushiro) September 6, 2019
抗議終了後も参加市民から「柴山やめろ!」の声おさまらず。#0906文科省前抗議 pic.twitter.com/xiZRnhTTca
— 安保関連法廃止🌼自由と良心 武蔵野美術大学有志 (@musabianpo) September 6, 2019
#0906文科省前抗議 を!毎日が☺️今日はみなさんのスピーチを文字起こしするだけでも価値ある感じでした。みなさんお詳しくて。高校生や大学生、予備校生など若い方の参加も目立ちました。
「大学入試改革に絶対反対」「柴山文科相は辞職を」文科省前で反対集会 – 毎日新聞 https://t.co/PS9XS908n1— 如野🌈 (@yukino__tweet) September 6, 2019
9月6日の方は、カナリア倶楽部でも何度か取り上げている大学入試「改革」への反対デモの主張が強くなっている(朝日と毎日の記事も「入試改革反対デモ」というトーンになっている)ようですが、ことの発端はこの件です。
大学生が路上で合法的に声をあげたことに対して、挑発と扇動をやる文科大臣が、ここに。
子供の教育に悪影響があるので、いますぐ辞めてくれませんか。 https://t.co/gpRdUKdgjP
— こたつぬこ (@sangituyama) August 27, 2019
今日の会見についてまとめた記事です。(ほぼ書き起こし)
https://t.co/aUL3uOIgaa— ひらけにうす(平松けんじ) Official (@Hirakenius) August 27, 2019
一体どこの独裁国家だよ😑
柴山文科相 演説にやじの権利「保障されず」 https://t.co/VeIVp4H0TS 柴山昌彦文部科学相は「そういうことは権利として保障されていない」と述べた。権力者に対し一般国民がヤジを飛ばす自由は限りなく保障されているだろうな。我が国の憲法では。
— 田崎 基(神奈川新聞 記者) (@tasaki_kanagawa) August 27, 2019
時系列順に整理すると、次のようになります。
まず埼玉県知事選挙に応援演説に行った柴山大臣に対して、ある大学生がヤジを飛ばしました(その内容が入試「改革」反対の内容だった)。その大学生は警察にその場から排除されそうになり、その際にベルトをちぎられてしまいました。そしてそのことをSNS等で発信したところ、柴山大臣がまるで脅しのような返答をし、なおかつ記者会見で「(街頭演説に対して批判的なことを言う)大声を出す権利は保障されていない」と自ら言論の自由を踏みにじるようなことを言いました。この一連の大臣の言動に対する抗議行動が、文部科学省前抗議の始まりです。
一連の流れがわかりやすくまとまった記事が、こちらにもありました。
英語入試改革、メディア報道や大臣の発言をきっかけに市民運動に発展(寺沢拓敬) – Y!ニュース https://t.co/0H2b45BnqZ
— Terasawa, Takunori (@tera_sawa) September 5, 2019
入試「改革」への反対も重要なことですが、大臣の地位(しかも文部科学大臣の地位)にある人物が、言論の自由の最重要部分である「権力への批判」を封じようとしたというところに、問題の根深さがあると思います。そもそも柴山大臣って、就任早々に教育勅語を復活させるなんてことを口にしたんですよね…。
追記:
上の記事を書いたのが9/8日曜日だったのですが、翌日の月曜日になって新たにこんなニュースがやってきました。
柴山文科大臣 Twitterで高校生の政治話に疑問呈し非難殺到(女性自身) https://t.co/5JdKTVHSYG
— 和田浩明/Hiroaki Wada (@spearsden) September 9, 2019
ある高校生が、参院選挙の時に昼休みにも選挙の話をしていた、みんな考えていると思うという発言をtwitterでしたところ、柴山大臣はそれに対して「こうした行為は適切でしょうか?」とその高校生のアカウントを晒す形で述べました。
そしてそれに対して批判が上がると、公職選挙法という名称を持ち出して法律違反だと言い始めました。高校生がお昼休みに政治談議をすることが、法律違反であるわけがありません。
【悲報】「18歳未満が時事問題を議論するのは法律上禁止されている」との声明が日本の文科大臣からだされた。
(附記)「党派色を伴う選挙運動は..禁止」というが、党派色を伴うとダメなる規定はもちろん公選法にはない。そもそも公選法理解してないのでは? https://t.co/jZjJO8GQta
— こたつぬこ (@sangituyama) September 9, 2019
カナリアでもおなじみのナベテルさんのtweet。
全く問題ありません。それが違法だとすると、真っ先に逮捕されるのは、選挙期間でもないのに、日々、自分の名前を売って歩いている柴山氏のような現職の政治家です。 https://t.co/eXpxVDdtN7
— 渡辺輝人 (@nabeteru1Q78) September 9, 2019
一連の流れを再度整理。
大学入試私有化問題に起因する柴山文科相の言論弾圧
街頭で反対の声を上げた学生に「大声出す権利ない」と違憲の恫喝
↓
高校生の電話抗議呼びかけに「業務妨害罪」を示唆して恫喝
↓
昼休みに政権の問題点を話すという高校生を晒し上げ不適切扱い
↓
上述の単なる政治活動を違法な選挙運動扱い(now)— 異邦人オクローシカ (@Narodovlastiye) September 9, 2019
近々内閣改造があるようです、どうやら文科大臣は交代するようですが、柴山氏のこの一連の言動は覚えておく必要があると思います。
ついでにこっちも思い出しておきましょう。
内閣改造で、萩生田光一氏が文科相に起用されるという。本人も安倍首相も関わっている疑いの濃厚な“加計疑惑”潰しがその意図ではないのか。メディアはこの3ショット写真を忘れないで取材を続けてほしい。
【萩生田氏:首相と加計氏との関係は 4年前の3ショット】毎日新聞 https://t.co/6yZEFYv7vT— m TAKANO (@mt3678mt) September 9, 2019
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