公立学校の教員採用試験の受験者数が減り続けています。
「教員受験 5年連続減 18年度公立校 過密労働背景か」
“背景には、小中学校教員の労働時間が1日平均12時間近くに上るなど、教員の長時間過密労働が社会的問題となったこともあるとみられます。”https://t.co/qRQiNbaHbg pic.twitter.com/f4O4CqySoH
— これでも大学職員 (@koredemo) May 13, 2019
特に小学校教員のなり手不足が深刻です。
これで文科や各教委が学校現場の過重労働について真剣に考えてくれればいいのだが・・・やっぱり無理だろうな〜。「もっとやりがいをアピールしよう!」という発想にしかならないだろう。残業100時間超は当たり前・・・土日サービス出勤当たり前・・・https://t.co/XOOFQhvNil
— 教員のブラック労働環境を訴える (@izy26538044) May 11, 2019
過酷な労働環境が背景にあると指摘されていますが、こんな風刺ツイートもありました。
なんだって?小学校の先生志望が不足してるって?大変だ!
すみません!どなたか、フォロワー様の中に、国数理社体さらに英語で英語の授業ができる、昼休みなしトイレ休憩なし週60時間働いても残業代なしの手取り20万で小学校勤務していていただけるプログラマーはいらっしゃいませんかー!??
— 小豆(物理) (@phymusicsolosy) May 11, 2019
教員になりたい学生自体がいないわけでは決してありません。でも、自らの健康や生活が保障されないなかで働けと言われても困ります。学生の側から、教師への夢を追いつつ、現状を変える道筋を探ろうという動きもあります。
昨日のシンポジウムが早速記事に!
すごいな、琉球大学生!今日も琉球新報に行ってきます。
今後、また記事にしてくださるかもれません!#おおきなわ教員の多忙さ、危機感 教師の「魅力」考えるシンポ 給特法の問題点指摘 – 琉球新報 – 沖縄の新聞、地域のニュース https://t.co/eWEp7Q4EQs
— 斉藤ひでみ/現職教員 (@kimamanigo0815) May 18, 2019
上記の記事は、正規の教員(教諭)の採用試験受験者の話ですが、そもそも学校現場では正規の教員の割合を減らして、臨時採用(非正規)を増やしています。そして当然のことながら、臨時採用で働こうという人は少なく、問題は数年前から指摘されています。こちらは2017年に報道されたNHKの番組です。
「正規教員の採用を抑えて、非正規雇用の臨採の枠を広げているんです。」
「しかし、枠を広げる一方で、思うように、なり手は増えていません。」
え?当たり前じゃん。
>小中学校で「先生が足りない」理由 https://t.co/Y0JwX15caq— rmsi_isng (@rmsi_isng) July 5, 2017
上のNHKの記事の中で、少子化が進むから教員の数を減らすという指摘があります。しかしもともと日本は1クラスの児童生徒の人数が非常多く、「少子化が進むことでマシになりつつある」というのが現状です。
学生の頃に1クラス20人くらいの小学校の授業を見学に行っていました。これくらいの人数ですと、45分の授業の中で全員に何か発言をしてもらうことができるのです。それより増えると、勉強が得意ではなくて、なおかつおとなしい子どもは蚊帳の外に置かれがちになります。そのクラスでは担任の先生が「〇〇ちゃんの声をまだ聴いてないな、声を聞かせてほしいな」と言って、児童に発言を促す場面がときどきありました。素敵な授業だなと思っていました。こういう授業をするには、日本の学校はまだまだ先生の数が足りていないのです。
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西垣順子<大阪市立大学 大学教育研究センター>
滋賀県蒲生郡日野町生まれ、京都で学生時代を過ごす。今は大阪で暮らしているが自宅は日野にある。いずれはそこで「(寺じゃないけど)てらこや」をやろうと模索中。老若男女、多様な背景をもつ人たちが、互いに互いのことを知っていきながら笑ったり泣いたり、時には怒ったりして、いろんなことを一緒に学びたいと思っている。著書に「本当は怖い自民党改憲草案(法律文化社)」「大学評価と青年の発達保障(晃洋書房)」(いずれも共著)など。