学校の先生が足りない

公立学校の教員採用試験の受験者数が減り続けています。


特に小学校教員のなり手不足が深刻です。


過酷な労働環境が背景にあると指摘されていますが、こんな風刺ツイートもありました。


教員になりたい学生自体がいないわけでは決してありません。でも、自らの健康や生活が保障されないなかで働けと言われても困ります。学生の側から、教師への夢を追いつつ、現状を変える道筋を探ろうという動きもあります。


上記の記事は、正規の教員(教諭)の採用試験受験者の話ですが、そもそも学校現場では正規の教員の割合を減らして、臨時採用(非正規)を増やしています。そして当然のことながら、臨時採用で働こうという人は少なく、問題は数年前から指摘されています。こちらは2017年に報道されたNHKの番組です。


上のNHKの記事の中で、少子化が進むから教員の数を減らすという指摘があります。しかしもともと日本は1クラスの児童生徒の人数が非常多く、「少子化が進むことでマシになりつつある」というのが現状です。
学生の頃に1クラス20人くらいの小学校の授業を見学に行っていました。これくらいの人数ですと、45分の授業の中で全員に何か発言をしてもらうことができるのです。それより増えると、勉強が得意ではなくて、なおかつおとなしい子どもは蚊帳の外に置かれがちになります。そのクラスでは担任の先生が「〇〇ちゃんの声をまだ聴いてないな、声を聞かせてほしいな」と言って、児童に発言を促す場面がときどきありました。素敵な授業だなと思っていました。こういう授業をするには、日本の学校はまだまだ先生の数が足りていないのです。
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西垣順子<大阪市立大学 大学教育研究センター>
滋賀県蒲生郡日野町生まれ、京都で学生時代を過ごす。今は大阪で暮らしているが自宅は日野にある。いずれはそこで「(寺じゃないけど)てらこや」をやろうと模索中。老若男女、多様な背景をもつ人たちが、互いに互いのことを知っていきながら笑ったり泣いたり、時には怒ったりして、いろんなことを一緒に学びたいと思っている。著書に「本当は怖い自民党改憲草案(法律文化社)」「大学評価と青年の発達保障(晃洋書房)」(いずれも共著)など


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