はいせつよもやま話~肛門科の受診も選択肢に

要介護の人の便を整えることは、とても大切です。何日も便が出ないと硬くなって自力で出すのが難しくなります。そのため便秘がちな人は下剤を使うことが多く、その人に合った良い下剤を探すことが、排便コントロールの大きな要素になります。下剤ですんなり出るようになれば良いのですが、薬が効きすぎて下痢になってしまうこともしばしば。介護する人の負担が大きくなります。本人のつらさを思うと、出来れば肛門科を受診して、何故便が出ないのか原因を探ったり、薬の調整をしてもらうと良いのですが、排便のことをそれほど重要視せず、放置しているケースが少なくありません。それに肛門科というと何となく恥ずかしくて、本人も受診を渋りがちです。けれども合わない下剤を使って下痢便で出すのが習慣化してしまうと、自力での排便がますます難しくなりますし、おむつ交換も大変です。「しょうがないね」と思って見過ごさずに、肛門科の先生に相談することも時には必要です。

「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。


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