こころ野便り~すずめ

中山間地では、農作物の鳥獣被害を耳にする。最近では都市部でごみを散らかしたり、人を襲ったりという事が良く話題に登る様になった。野生の生き物とどんな風に付き合って行くかを考えることもあるが、妙案は浮かばない。昔から人里で人間とつかず離れずの生き方をしてきた生き物として雀が思い浮かぶ。米農家にとっては憎い相手ではあるが、その姿は愛らしく、早朝にチュンチュン鳴きながら餌を啄む姿には、心も和む。虫も食べる事から野菜農家には好まれるかもしれない。しかし例外はあるかもしれないが、人が近付くと一斉に飛び去ってしまう。発酵肥料の材料として米ぬかに混じったくず米を狙って雀の群れがやって来る。私が近付くとやはり一斉に飛び去ってしまい、作業中に寄りつくことはない。なかったのだが、最近1羽だけが私から1~2メートルの距離を置いて小屋の中に留まる個体が現れた。私をしり目に餌を啄ばんでいる。それが、他の個体にも伝わって行くのか興味を持って見守っている。警戒心の無さは、野生では、命取りになる。時々隼かカラスに襲われた雀の羽が小屋の中に散らばっている事がある。あの個体は、天敵と人を区別しているのだろうか。

京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら


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