電動車いすの人と一緒に離島に行ってみたら…。(4)
第4回目です。鹿児島県の離島「与論島」に、脳性麻痺で電動車いすの人と一緒に行った時の話です。
〈与論島の旅 3日目 午前〉
朝からスーパーに出かけました。旅先の地元のスーパーに行くのは大好きです。そこにしか売ってない品物があり、品揃えもその土地のカラーが出て面白く、そして、その商品が並んでいるという向こう側に見える「この土地の暮らし方」が想像できるのが楽しい場所です。
与論島にはコンビニはありません。スーパーと言っても、私の住んでいる場所の近所のコンビニより少し小さいくらいです。昔のよろず屋さんの少し大きめな感じとでもいいましょうか。品ぞろえは、食品、日用雑貨、そして、お土産の種類が豊富でした。
スーパーに入ったら、店員さんがとてもにこやかに近づいてきてくれました。「なんだろう?車椅子の人と一緒だから?」と不思議に思ったら、「あの、私、昨日の講演、聴きに行きました!とっても楽しいお話でした!」と、言ってくれました。(前夜に講演をしていました。)さらに、「笑顔のファンになりました!これ、私からです。」と店員さんオススメの、ゴマのお菓子と塩黒糖をプレゼントしてくれました。
スーパーでは、自分の生活圏では見たことのない「ヨーゴ」という飲み物を発見したり、おかめ納豆のパッケージが違うことや、豆腐も見たことないサイズでかわいいこと、バヤリースがグァバ味とシークワーサー味で、さんぴん茶もあり、見ていてとても楽しかったです。入り口も店内も、特に電動車いすだから困るというようなことはありませんでした。
友人の話では、与論島ではあまりお惣菜を売っていないということでした。お惣菜を買ってご飯を済ます、というような生活様式ではないのかもしれません。大手チェーンスーパーのお総菜売り場を思い出して、「あのように大量のお惣菜が並んでいる生活様式ってなんなんだろうな…」と考えました。
そのあと、お土産の買い出しにお土産やさんへいきました。モリンガという、薬草を作っているお店でモリンガ麺を試食されてもらいました。おいしかったです。お昼ご飯は、映画「めがね」のロケ地、ヨロンヴィレッジで、名物の鶏飯をいただいた。華やかで、お出汁がとてもおいしかった。与論ヴィレッジも、入り口がバリアフリーになっており問題なかったです。ただ、スロープは少し急だったので、「電動+後ろから押す」という介助が必要でした。