憲法朗読を聞いて下さった方から「日本がロシアの様になるのを防ぐ」というのは理解出来る、でも侵攻された場合はどうしたら良いの? といった感想を頂きました。同じ様に感じる方が多い様です。それぞれ色々な考えがあると思います。「今の憲法ではウクライナの様になるのを防げない」という人もいますね。でも、憲法ってそういうものでしたっけ? 憲法を現在進行形で学びつつある者としての素朴な疑問を綴ってみます。
いずれレビューを書くつもりですが、國本さんのこのtweetを見て、ドラえもんの憲法本を買いました。
このドラえもんの憲法本は、世の中に出回ってる専門書ではない憲法本の中で群を抜いて記述が正確なんですよね。小学生でも読めるように書いてあるし。 https://t.co/MTJlX3e5hP
— 國本依伸 (@yorinobu2) May 3, 2022
さすが子供向けなので、私にも理解しやすいです。これに「国民をひどい目に合わせないように、国の権力を制限するのが憲法」とあります。その国の権力者が守るべきものが憲法。憲法学者の木村草太さんは「憲法とは失敗リスト」だとおっしゃってるそうです。
木村草太氏「憲法とは国家権力が過去に犯した失敗リスト。失敗をリスト化し禁止、これ以上繰り返さないようにするもの。過去に国家は戦争、人権侵害、独裁、3つの失敗を繰り返した。そんなことがないよう、人権を保障したり独裁を防ぐルールを盛り込んでおく。それが憲法」 その通り、実に明快だねえ。
— 立川談四楼 (@Dgoutokuji) May 7, 2022
なのに今、権力者たちが憲法を変えたがっています。それを疑問に思わないことがまずおかしいと国民は気づくべきです。
アンケートにしたって
あくまで政治家主導に乗った質問でのアンケートでしょ
ソレで賛成何%とか意味無い
改憲は国民の側から大きな声が上がっている訳ぢゃ無いし
先の選挙での争点にもなっていない
ウクライナ問題に便乗すんなよ
この国の問題は経済と貧困
現行憲法遵守した政治やれって話でしか無い— ケロ爺 (@kero_jiji) May 2, 2022
『そもそも、権力者の暴走から国民を守る憲法を、その権力を持つ側が変えたがっていることに強い違和感を覚える。これは、罪を犯す可能性の高い者たちが「刑法を変えろ」と騒いでいることと同じではないか。』
憲法改正 権力者の口車に乗ってはいけない – 毎日新聞https://t.co/nUijTXd5wH
— インパクト (@ayrton88senna) May 25, 2022
今は「日本が攻められたらどうする」という論調が多いですが、そもそも日本が攻められたのって、「元寇」くらいですよね。ヒロシマ・ナガサキも発端は真珠湾攻撃でした。ウクライナ報道を見て不安になる気持ちはわかるけど、だからと言って、どうして「日本が攻められる」と思うのか? 戦後の日本政府は攻めることも攻められることもない様に尽力して来ました。それが今後攻められるとしたら、攻められるきっかけを日本が作るからじゃないの?と思うんですよね。未解決の問題も多いけど、棚上げだって衝突するより良いのではないかと。
「攻められたらどうする!」と叫ぶ政治家たちの煽動に踊らされないよう、加害の歴史こそ学ぶ必要があると思います。日本政府を暴走させないための装置が憲法9条であり、戦後は米国の戦争参加要求を拒絶する拠り所として機能してきたのが憲法9条。 https://t.co/RJUhR61k2C
— 今泉義竜 (@i_yoshitatsu) May 28, 2022
明治以来繰り返されてきた日本軍の他国への侵略。結果、我が国は全てを失い国土は焦土と化した。その反省が生み出した憲法9条は以後日本政府や軍部の暴走、侵略を防ぎ、結果として戦争を抑止してきた。
しかし今、政府が改憲を訴え「敵基地攻撃」を唱える。歴史を知らねば国民は簡単に騙される。 https://t.co/h1gvwK9Lyu— 清水 潔 (@NOSUKE0607) May 29, 2022
歴史の時間に習いましたよね。福山弁護士がtweetしてる様に、日本はいつも侵攻する側でした。しかも度々。秀吉の時代からそうでしたよね。そして、ほら、またやろうとしてます。
「武力攻撃受けていなくても防衛出動」
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これって明らかに防衛という名の先制攻撃じゃん。NHKにはこれを「詐欺だ」っていう人はいないの? https://t.co/moyM2ixBpC— fu-taro💛☮love&peace (@futaro08689983) May 24, 2022
盧溝橋事件みたいなことをまたやりたいと見える。 https://t.co/uB60YLdfxU
— Nobuyo Yagi 八木啓代 (@nobuyoyagi) May 19, 2022
攻撃を受けてなくても武力行使する行為を市民レベルで例えるとこんな感じ。似たことを国が将来やるかも知れません。
敵基地先制攻撃のリスク
「けんかを売られたと思って腹が立った」
高校生に馬乗り、暴行容疑で自衛官を逮捕 https://t.co/GpsQ2gFEcs— 清水 潔 (@NOSUKE0607) May 27, 2022
私が言いたいのは、つまり、これです。
改憲派は「9条では戦争や侵略を免れない!!」って言うけれど、改憲をしたら侵略を確実に免れる事ができる根拠を説明が出来る人を、私は未だに見てはいない。
— M16A HAYABUSA (@M16A_hayabusa) May 4, 2022
素朴な疑問①「憲法は(国内の)権力者の暴走を防ぐもの」と「改憲しないと“他国からの”侵略を防げない」。この2つがどう結びつくのか不思議です。
この2つ、関係なくないですか? 「海外で活動するNGO職員は戦争に加担しない中立的な立場だからこそ安全が守られている」という護憲派の声もあるけど、これも実際どこまで本当か疑わしい。関係ないのでは?
素朴な疑問②他国からの侵攻は改憲してもしなくても防げない様に思えます。では何故改憲する必要があるのでしょう?
改憲と他国の侵攻阻止が連動する様な論調だけど、それって、国民をその気にさせる為の詭弁じゃないの? ウクライナの様にならない為には、憲法は横に置いといて、他国の侵略を防ぐ手段、攻められる様な事態を回避しつつ自国の主張を伝える外交戦略を議論する方が、論理的矛盾が生じないと思うですが・・・。
ドラえもんの憲法本はとても明快でした。「改憲して(ウクライナも持ってる)国防軍を持ったら侵略を免れる」という根拠を、未来を担う子供達や子供並みの理解力の私が「なるほど」と納得できる様に、どなたか理路整然と説明して下さい。(モモ母)