今年も半年が過ぎ、7月になりました。今年も、夏がやってきます。
7月2日の早朝の時点で、関東~近畿の太平洋側では大雨が降る恐れがあり、川の氾濫や土砂災害には警戒が必要です。
一昨年ごろから、洪水や土砂崩れからの避難に備えて「マイ・タイムライン」を作り、いざという時の避難行動につなげよう、という動きがあります。このコラムでも何度か紹介しましたが、「マイ・タイムライン」とは、気象や災害発生の状況に合わせた「警戒レベル1」から「警戒レベル5」までのそれぞれの段階で、自分が取るべき行動をあらかじめリスト化しておき、その状況になれば順次行動を勧め、いよいよ避難というときにもスムーズに行動をするための計画書です。
『高齢者等、避難に時間がかかる人は「警戒レベル3」で避難しますよ』というのは、少しずつ浸透しているかと思いますが、まだまだ周知が必要です。また、今年、災害対策基本法が改正され、警戒レベル4に相当する避難へのメッセージは「避難指示」に一本化され、「避難勧告」は廃止されました。すべての人が、「警戒レベル4」では難を逃れるように行動を行うことになります。これから先、スマホやテレビのニュースや速報で「警戒レベル3」の言葉を見つけたら、行動を確認しなければなりませんね。
ところで、「警戒レベル1」の発表をみたことがありますか?「マイ・タイムライン」は、警戒レベル1の状況から、順次行動をしていくものなのですが、「警戒レベル1」は行動をスタートさせるスイッチの役割も果たす大切な切っ掛けの情報です。でも、実際のところ、『スマホに「警戒レベル1になった」というメッセージが来たことがあります』という人は、皆無なのではないかと思います。
「警戒レベル1」とは、どういう状況なのか?何をみて、「警戒レベル1」に相当するのだと思うべきなのか?
応えの一つは気象庁の発表する「早期注意情報」です。これは、気象庁から発表される情報で、これから警報が発表される可能性が高い時に発表されます。大雨が続きそうなときや台風が向かってきている場合の『これから警報が出そうだな』というのを知らせてくれる情報です。これが、警戒レベル1(または、場合によっては2)にあたります。
「早期注意情報」は天気予報の中でお知らせされたり、気象庁のウェブサイト(気象庁 | 全国の防災情報 (jma.go.jp))で確認することができます。日ごろから天気を確認し、「雲行きがあやしいな?」と思ったら、少し先までの予報を確認する習慣を持つことも必要です。
まだ梅雨は明けていませんが、7月にもなり、これからは台風も心配なシーズンです。急に避難をするのはなかなか難しいもの。日ごろから「いざという時」に備え、必要な場面で必要な行動をする計画づくりと、その行動を起こすスイッチになる情報の確認を、しましょう!
蒸し暑くなるので、熱中症にも気を付けて、夏を乗り切っていきましょう。