今年は、ナガメという赤と黒のツートンカラーのカメムシが非常に多い。アブラナ科の野菜の害虫ということになっている。アオムシの様に葉を食べるのでなく汁を吸っているのか葉の表面を薄く剥ぎ取る様に食べるのか食害を受けた部分が茶色く変色してしまう。出荷出来ず大量に廃棄することになってしまった。しかしその後もしばらく観察していると、そのまま増え続け野菜が枯死してしまうわけではない。新しい葉が伸びて来ると食害が目立たなくなってきた。野菜とカメムシは、共存状態にあると言える。しかし問題は、野菜として収穫適期を過ぎてしまうということと、仮に収穫したとしても枯れた葉の掃除に時間がかかり過ぎるということだ。コロナと経済の関係に似ている。カメムシの立場、百姓の立場、のんきなことを言っている場合ではないかもしれないが、大らかでありたい。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。