船旅が好きで子供が小さかった頃何度かフェリーで北海道まで行った。しかし下船の時いつも感じることがあった。小樽港に着く前に車両デッキに降り、車に乗り下船を待つ。季節は、夏。船内は暑い。船倉は、閉ざされた空間で、すでに大型トラックが下船前からエンジンを始動している為排気ガスが充満している。基本的に船内では、エンジンは始動させないことになっているが、エアコン無しで待機するのは厳しい。自家用車に乗り込んだ乗客たちも次々とエンジンを始動させる。船内は、増々熱くなり空気は汚れる。私達家族はしばらく我慢していたものの、家内の「エンジン掛けて」の一言に私もキーを回した。地球もまた宇宙の中で閉ざされた空間であるということを強く意識しながらもキーを回していないかと。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。