4月14日の記事で紹介した京都三条ラジオカフェ開局20周年のシンポジウム「縁食と音で出会う」にオンラインで参加しました。藤原辰史さんの基調講演がとても興味深く、参加した甲斐がありました。藤原さんはナチスのラジオを使ったプロパガンダについて昨年12月の「いち・に・の三条ラジオカフェ」でも話されてましたが、シンポジウムのレジメに興味深い絵が載っていたので、ネットで探してみたらありました。
nseuropa.blogspot.com 
Artworks by Paul Mathias Padua国家イベントだった収穫感謝祭でヒトラーの演説を生中継、日頃も天気予報や穀物相場など農作業をする人達にとって必須の情報と共にヒトラーの思想を流し、差別的なヘイトスピーチも交えて、人びとを巧みに扇動していったとのこと。ちなみに戦争プロパガンダの法則はおぼえておきたい。
「戦争プロパガンダ10の法則」
改めて見返してみると、アーサー・ポンソンビー卿がコレを「Falsehood in Wartime」で著したのが1928年、戦間期だってのが信じられないな… pic.twitter.com/rWLhepGgUs— 酒樽 蔵之介 (@KulasanM) March 28, 2022
ところで、明日13日に岸田さんがバラエティに出るそうです。現役首相がバラエティに出る様になったのは、安倍さんの頃ぐらいからですね。
これをやるようになると、民主主義は崩壊に繋がっていく。
与党がその力を使って、バラエティ番組に出演すれば広告費無料で数十分に渡り広報ができることとなる。
放送法の「公平・公正、不偏不党」に明確に違反する行為だ。https://t.co/wwF7D66aNn
— やす (@yjmqtwmjptw4jpt) May 9, 2023
岸田さんが出る日テレは、安倍さんが首相だった頃、内閣情報官で“官邸のアイヒマン”と言われてスキャンダルのもみ消しに暗躍した北村滋氏が天下ったテレビ局。
待って……これめちゃくちゃやばい……。北村滋氏が日テレ監査役に天下り。安倍政権で様々な犯罪行為揉み消しに「尽力」した人物ですよね？ 加計学園問題での前川氏辞任追い込みも、山口敬之のレイプ握り潰しも。その人が大手メディアの監査役に就く。報道が完全に殺される。 https://t.co/TMzcOCWRzm
— 田淵 (@kitsunekirin) May 18, 2022
一方、先月の統一地方選挙で関西で大きく躍進した維新ですが、三重は全敗という興味深い現象。実は三重は中京圏の放送エリアで、これが影響しているとの見方。
三重で維新全敗、何が違うんだろうね？？ pic.twitter.com/ZVgDZ60tcm
— 総受け@動画編集者 (@rittyan_pw) April 9, 2023
お分かり頂けただろうか…関西テレビの放映圏内のみで維新の得票率が爆上がりしているということに…
※三重県では関西テレビは映りません。 pic.twitter.com/EOeFEB9Lgr
— 経世済民大学院生 (@LiberalismStu) January 6, 2022
維新関係の話題を連日流している関西圏の放送が流れる徳島では維新が支持されていることも、テレビの影響を裏付けています。
維新が票を多く獲っている所はそのまま大阪のテレビの受信圏だということが判明。大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山に加え徳島も色が濃い（つまり維新が強い）が、そこもまた大阪のテレビ受信圏。三重は近畿だが色が薄いのはテレビは中京圏だから。ただ三重でも名張が濃いのは大阪のテレビが映るからと。 https://t.co/oeDC9KRO94
— 住友陽文 (@akisumitomo) November 30, 2021
#大阪維新の会 ベッタリの #関西テレビ で昨日放送の #newsランナー
市長を退任した #松井一郎 に街の人から質問と称して
「吉村知事がどんな匂いがする？」
「松井の政界復帰・国政進出を期待」
などと、維新支持者の声を紹介。
在阪民放による、公共の電波を使った維新ヨイショ、ええ加減にせえよ🔥 pic.twitter.com/px4VecH4U4— Shoji Kaoru 💙💛 (@Shoji_Kaoru) May 10, 2023
吉村知事が2020年に出演したテレビ番組一覧です。🌻 https://t.co/kKahJDCm0R pic.twitter.com/IwiVajfG6d
— あおむらさき (@aomurasaki_ll) May 9, 2023
『なぜ維新が大阪で強いのか？』良記事
ここまで維新をのさばらせたのは在阪民放の責任。維新の広報機関と化していた。吉村洋文知事はテレビに引っ張りだこ。結局、問題点をろくに検証しないまま維新の主張を垂れ流してき。その背景には、在阪メディアのコンプレックスが‥https://t.co/42lnCxUDtQ
— 桃太郎＋ (@momotro018) April 15, 2023
“若くて誠実な雰囲気が大阪の若い女性やおばちゃんたちに受け入れられていて、視聴率が稼げる」
吉村氏も、「テレビ出演は公務」と積極的に出演依頼に応じている。
「出演料はゼロ。各局とも制作費が削られるなか、タダで数字が取れるのは大きな魅力です」（前出・編成担当者）”— ポンピィ (@pom_pom_pee) April 10, 2023
私が驚いたのは吉村さんの知事再選を報じるＮＨＫが「コロナ対策で存在感を示した吉村さん」と紹介していたこと。人口10万人あたりの死者数全国1位など大阪がダントツで成績が悪いのはネットでは知られた話ですが、テレビだと好成績と評されることに違和感があります。
矢追記者、政令指定都市についで、各都道府県の陽性者、死者数比較。@kensuke_yaoi 再び致死率のバーを書き込みました。新潟、鳥取、島根、福井の健闘が光ります。政令指定都市でワーストだった、大阪市、堺市、神戸市、札幌市が属する大阪府、兵庫県、北海道は、都道府県でもやはりワースト。 https://t.co/M7WTZuC2VY pic.twitter.com/01lESc2aLc
— Koichi Kawakami, 川上浩一 (@koichi_kawakami) April 9, 2023
5/9火 新型コロナウイルス感染症対策に“成功”した『3つのポイント』新潟県のキーマンに聞く
新潟県は人口当たりの死者が最も少なく、最多の大阪府の1/4
1⃣全県一括での患者受け入れ調整
2⃣パキロビッド院外処方率全国3位
3⃣高いワクチン接種率(3回目は全国4位)https://t.co/pzyAeU10dG pic.twitter.com/JCbfY97ROB— Takuro⚓️コロナ情報in神奈川県/横浜市/東京都(全国も) (@triangle24) May 9, 2023
維新の躍進について白井聡氏が「ポスト・トゥルース」の政治の本格化だと語っています。記事によるとポスト・トゥルースとは「客観的な事実よりも感情や個人的な信条への訴求が世論形成に強い影響力を持ってしまう状況」を指すんだそうです。これは鋭い指摘。
”この認知的ループの中にいる人々に対しては、「事実」を突きつけただけでは効果はない。問題なのは、「価値」を入れ替えることなのだ。”
— ポンピィ (@pom_pom_pee) April 26, 2023
多数の死者を出した「事実」よりもテレビで流される「頑張ってる吉村さん」という印象が世論を作るから、事実を示しても意味がない。維新を「マーケティング政党」と言い、同じことを他の党首がやっても受けないというポンピィさんの指摘もなるほどと思わせます。
維新はテレビを最大限利用したテレビ政党だが、吉村とおなじように共産党や立憲の党代表がテレビに露出しまくりお笑い芸人と”からみ”をやっても維新と同じ効果はないと思う。維新は大阪のテレビにマッチしたんだろ。”お笑い”とテレビの関係みたいに。
— ポンピィ (@pom_pom_pee) April 7, 2023
維新はマーケティング政党でイメージ戦略だけが巧みなだけと言ってきたが、実際に売るもんはあるってことだな。維新の核になってるのは「コスパ」。有権者が欲してるのも「コスパ」。
— ポンピィ (@pom_pom_pee) April 10, 2023
コロナ死亡者日本一よりコスパ。高齢者の命よりコスパ、生活保護受給者の生活よりコスパ、民主主義よりコスパ。
— ポンピィ (@pom_pom_pee) April 10, 2023
コスパについても近いうちに書いてみたいと思いますが、衆議院解散説もくすぶり続ける中、テレビがプロパガンダに利用されるのは、なかなか危うい状況だと感じています。（モモ母）