私は生まれも育ちも今の暮らしも兵庫県南部です。今週月曜日、阪神淡路大震災から27年を迎えましたが、毎年この日に1995年のその日を思い出します。私は当時、神戸市西区にある大学の1年生でした。直接の大きな被害はありませんでしたが、それでも、27年の月日がたっても褪せることなく、あの日とそれからのの記憶はよみがえります。
おそらく、当時の私の周囲にいる人たちは、兵庫県南部であんなに大きな地震が起こることは想定していなかったと思います。1995年ごろと言えば、あと4,5年で2000年を迎え、その前の1999年には地球に何か重大なことが起こるというような、都市伝説のような話は色々ありました。それ以上に、自分の生活圏で生活そのものを脅かされる出来事が起こるとは思いもしませんでした。
自然の力は大きい。しばらくたってから、そう思う感覚がより強くなりました。思い起こせば、自然は時に人間にやさしく、時に厳しくあることは、以前から変わっていなかったかもしれません。それでもやはり、あの日のできごとは、想像をはるかに超えていました。
想定外、ということは起こり得るのだ、と思ったものです。自然を相手に、その威力が想像の範囲内に収まっている、と考えることが単純すぎたのかもしれません。私たちは、物事のいろんなことを「想定」してはいるけれども、実際のところはそれは空想や妄想にちかいのかもしれません。
これまでにも何度も防災について書きました。備えも、いろんなことを想定して、それを克服できるように備えるわけですが、決して完璧に生活や命を守れるように完成することはないと思います。私たちが守りたいものはたくさんあり、一方で、守る手段やそこに掛けられる費用は限られています。だからなのか、特に大きな自然災害のことを考えると、一気に無力さを感じ、「まぁいいか」と運を天に任せてしまいたい気持ちにもなります。
でも、あの日を振り返ると、もしもの時のことを考えておくことが大切だと思います。何を備えればいいのか難しいですし、完璧な正解は無いように思います。でも、自分と自分の周りの大切な人と暮らしていくためには、できることを探して取り組むことが大切なんだと思います。
ですから、今年もコツコツとできるところから、取り組んでいきましょう。備えていきましょう。私は昨年、ランタンを買いました。カバンの中に防災グッズを入れました。備蓄食料をローテーションしました。水の買い置きを増やしました。車の中にも少しの水と食料を積んでいます。まだまだ完ぺきではありません。でも、とっさに逃げるときに掴んで逃げるものは、おおよそスタンバイできています。
備えを使う日が来なければいいのですが、それはどうなるかわかりません。今年もすでにトンガをはじめとした世界の各地で、災害が発生しています。これ以上の被害がなく、残りの今年一年が平和であることを祈りながら、できることを少しずつ進め、なにができるかを何度も考え進めていきたいと思います。
皆さんもご一緒に、一つずつ、続けていきましょう。
もうすぐバレンタインデー。備蓄用にチョコレートも少しおいておくのもおすすめです。甘いものがお嫌いでなければ、是非。