鈴江俊郎と玉村徹による『明日のハナコ』上演

「カナリアに聞く」でお話を伺った鈴江俊郎さんが演出し、出演する演劇が1月15日に大阪で行われます。「福井の高校演劇から表現の自由を失わせないための『明日のハナコ』上演実行委員会」による上演で、鈴江さんはその実行委員です。
昨年9月に福井県高校演劇祭で上演された福井農林高校演劇部の「明日のハナコ」という作品が、記録映像も見てはいけない、台本も読んではいけない、マボロシの作品にされるという事件がありました(西垣順子さんの「カナリアコラム」で11月25日に紹介されています)。
「明日のハナコ」の脚本は、60歳の演劇部コーチ、玉村徹さんが書いたもの。女子高生が自分の将来のこと、この国や世界の将来のことを悩みながら成長する人間ドラマですが、原発の問題をとりあげたところが問題にされた様です。鈴江さんによると、その決定をした顧問たちのほとんどは、作品を見てもいないまま決定し、採決もなかったそうです。

今回の上演は、この作品が排除されなければならないような作品なのか、実際にリーディング上演しよう、と企画されたもの。表現の自由について、問題にされている差別用語とはどんなものなのか、原発はこの世界に必要なのか、などこの作品が提起する議論をおおやけにしようと学習と討論の会をあわせて企画されました。「世界に類を見ない原発密集立地の福井県は活断層の真上に原発が建っています。フクシマ並の地震、そして事故になれば、水源地の琵琶湖が汚染されて住めなくなる京阪神一帯。原発の議論を禁ずる空気は、まことにひとごとではないのです」と鈴江さんは言います。
出演は鈴江俊郎と作者、玉村徹の合計118歳のコンビが、女子高生が演じるべき女子高生の役を演じます。学習・討論会では、実行委員会が経験した事件のこと、様々な賛否の反響のこと、今後危惧される表現の自由に関する動向等を紹介し、来場者と議論したいとのことです。

○日時……1月15日(土)12:30/16:00 2ステージ
○場所……ウイングフィールド
大阪市中央区東心斎橋2丁目1-27周防町ウイングス6階 06-6211-8427
○料金……前売券・当日券共に 鑑賞券 1,500円/カンパ付鑑賞券 3,000円
○リーディング上演……「明日のハナコ」上演時間40分
作・出演・音響     ――玉村徹
演出・出演・照明・舞台美術――鈴江俊郎
○学習・討論会 ……5分の休憩の後、1時間の予定。
聴き手……水上宏樹(劇作家・オセロット企画)
○受付開始……開演の60分前
○開場  …… 開演の20分前
○予約先 ……シバイエンジン


○問い合わせ iszypv4485@yahoo.co.jp 090-8094-4503(実行委員会)


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