こころ野便り~土壌消毒

昨年の茄子は、最盛期を迎えることなく病気で枯れてしまった。種から育てた野菜が十分な収穫も無いまま枯れてしまうのは大変悲しいし経営的にもかなり痛い。体の中に入ったウイルスや病原菌も薬剤に頼ることなく取り除くことは難しい。土の中に入り込んだ病原菌も慣行農業では、農薬を使って消毒する事になる。私は、今まで発酵肥料を使い土作りをする事で多様な微生物の力で病気が発生する病原菌の密度を低く保とうとしていた。
基本的には、間違っていないと思うが、何事も基本通りに物事が運ぶとは限らない。そこで今回「還元消毒」と言う方法を試してみることにした。大量の未熟な発酵肥料(有機物)を畑に投入し十分に冠水して耕し表面をビニールで20日間ほど覆っておく。真夏の日差しも手伝いビニール内は、高温になり大量に発生した微生物が土の中の酸素を使い切ってしまい還元状態になる。高温と無酸素状態その他の条件で病原菌が死んでしまうということらしい。発酵肥料に含まれる菌は、結構熱に強いし還元状態でも生きられる。オカラや米ぬか等、材料は十分に確保しているので上手く行くようであればもう数か所試してみたい。でも地面を覆うビニールが、台風に飛ばされないか心配だ。

京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら


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