こころ野便り~初期生育

夏野菜の収穫が始まった。しかしなかなか収穫量が増えない。近所の農家では、毎日山盛りのナスを収穫されている。それに比べ家は数十パック分ほどしか取れない。恥ずかしいほどだ。畑に定植してまだ小さかった時にアブラムシに沢山取り付かれてしまった。樹液を吸われて生育が阻害された。成長期の子供の栄養失調の様なものだ。オクラもアブラムシに取り付かれた。過去の経験からアブラムシに取り付かれた夏野菜は、ほどなくテントウムシの反撃や十分な降雨また気温の上昇による野菜の活発な生育によりほとんど姿を消してしまうことが多かった。私の有機栽培の特徴は、予防的な農薬の使用を避ける為「待つ」ことにあったと言えるのだが、近年それが上手く行かないことが多い。春先のまだ気温が低かった時、いつに無くテントウムシの数が多かったことを思い出した。まだ餌になるアブラムシの姿は無かったように思う。餌の無いテントウムシは沢山餓死してしまったのではないか。そこに因果関係が有るのか無いのかよく分からないが、無農薬へのこだわりと収穫量の確保との両立にどうすれば良いかと大いに悩む!10の農薬を5や4に減らす事はそう難しいとは思わないが、1を0にすることの難しさを痛感する。

京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら


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