2019年4月。ニュージーランドの学校を見学させてもらいました。
知り合いの方が障害のある息子さんを「ニュージーランドの学校で、いろんな子どもたちと一緒に過ごす教育を受けさせたい」と、わざわざ海外に引っ越されてまで受けさせたかった教育、学校ってどんなものなのか知りたかったのです。
まず、学校の中のインターナショナルのクラスを訪ねました。その日は、サモアから来た子どもが2人、中国から来た子どもが2人、あと、聞き取れない国から2人の子どもが授業を受けていました。
担任のP先生が、いろいろ教えてくれました。印象的だったのは「あなたたちの子どもや、知り合いの子どもを、留学させたいと思っていますか?留学は特別なことではない。いろんな国の子どもと一緒に学ぶことが大切。うちの学校では10歳から受け入れている。最近、日本からの留学生は増えている。」というような話をしてくださったこと。なんか、留学って大学生が行くイメージだった私には新鮮でした。
その後、P先生が、あるクラスに連れて行ってくださった。そのクラスの中から可愛い女の子が出てきました。「彼女がこれから案内します。」とP先生が言われました。名前はSちゃん。Sちゃんの胸には 「クラスリーダー2019」のバッジ。「すごいね!」と言うと嬉しそうにはにかんだSちゃん。足元は雨なのに裸足。学校の子どもたち、全員裸足。裸足で駆け回っている。
ニュージーランドの中学は日本でいう小学校6年生〜中1の2年間だという。
Sちゃんは裸足でコッチコッチと手招きで案内してくれました。数学の授業を見せてもらいました。先生はいろいろ話してくださいました。11歳から13歳の子どもの混合クラスだといわれました。私は質問してみました。(通訳してもらった)「日本の教室は、先生が前にいて、生徒は先生に向かって並びます。この教室は机の位置も大きさも形も違うし、子どもたちはあちこち向いています。なぜですか?」と。
先生は「机はグループテーブルになっています。子どもたちは自分が快適な場所を選びます。椅子に座るのがいい子もいる。ローテーブルで床に座るのがいい子もいる。1人でいるのがいい子もいる。立っているのがいい子は高い机もあるので、ずっと立っている。壁に向かっている子もいる。」
私は、ハッとした。この教室ではみんなと同じように座ってじっとしていなくてもいい。もちろん勉強はしているけれど、「授業中に立ち歩く。」ということで問題児扱いされないのだ。みんな自由に立ち歩くから。目からウロコだった。(続く)