国際連合で2014年に家族農業年と定められた。そして2019年から国連「家族農業の10年」が始まる。と言っても何のことか、つい先日まで知らなかった。日本では、生産性向上のため農業の大規模化・法人化がすすめられている。またそうする事が、日本の農業が生き残る唯一の方法のように説かれている。そんな中、自分の農業経営がどんどん時代遅れになり、ただの頑固おやじになってしまったと思っていた。しかし先日知り合いが、ブラジルとアフリカから日本の家族農業を見学したいということで、田中さんの所に行っても良いかと打診があった。何でかと聞くと国連家族農業年の一環だと話され、その時初めてそのことを知った。世界の食糧の8割が、家族農業から生まれていると、また農業の持続可能性や種子の独占・自然環境の乱開発等の観点から小規模な家族経営農業が見直されているということらしい。とは言え、家族経営の農業にも課題はたくさんある。それを前向きに改善していくのなら、ただの頑固おやじも世界の潮流の中でキラリと輝けるかもしれない。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。