こころ野便り~お祭り

先週の日曜日、地元の氏神様のお祭りが行われた。お神輿巡行の前日に町内を子供達と一緒に獅子舞の一行が練り歩く。お祭りの雰囲気を盛り上げるため太鼓や鈴を打ち鳴らし「あらよいよいよい」「あらよいよいよい」と囃子声を張り上げながら練り歩くのだが、それを聞いて表に出て来てくれる人は、ほとんどない。晴天に恵まれ高い高い秋の空に囃子声や太鼓の音が吸い込まれて行くだけでちょっと空しい。新しく出来た老人ホームに寄る。
獅子舞が立ち寄ることを事前に知らせておいたのでお年寄りたちが待っておられる。20人ほどの獅子舞一行がにぎやかにホームになだれ込んだ。最初は、驚かれたような顔をしていたお年寄りたちも次第に笑顔になり、手拍子を交えながら頭をそっと前に出される。その頭を獅子がそっと噛む。空しく響いていたお囃子がここでは、空間を満たし胸にも響いてくる。昔は、今よりうんと町も小さく街道沿いにしか家は無かった。しかしお祭りの日は、もっと賑やかだった。

京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら