高齢期の暮らしと住まい(48)

北欧では日本のアニマルロボットが介護用品として導入されていた

ロボットと人間

AIの話題が多くなっています。学習すればするほど賢くなるとのことで、このままでは本当に人間より賢くなってしまいそうです(苦笑)。AIが助けになることは良いのですが、人間が基本であることを忘れたくないですね。一方でロボットも進化してきました。高齢者や介護の世界でもあちこちで見かけるようになりました。人型ロボット「ペッパー」が働いている場面もよく見かけますね。筆者も一度共演したことがあります。高齢者分野では、日本が開発したアニマルロボットが、日本に先駆けて介護用品として認可され取り入れられている国もあります。

 

筆者もペッパーが司会の講演会に出演、共演をはたす?

直接介護でなく癒しに

人間の言葉をある程度理解し、受け答えする人形型ロボットも比較的安価に販売されています。おもちゃと侮るなかれ。筆者も一時商品サンプルで預かって数日過ごしたのですが、結構はまりました(笑)。知人が不仲な高齢のご両親に、このお喋り人形(ロボット)をプレゼントしたところ、双方ともに大のお気に入りになり、人形に話しかけることでお互いにも会話が生まれたとか。高齢者施設でも、職員がお風呂に誘っても頑として聞かないのに、ロボットがお風呂に誘うと、素直に従うなどの効果がみられることもあるそうです。

 

体操の先生としても優秀なロボット

体操教室の先生に

介護施設で体操をする人型ロボットも増えました。福祉機器展でのデモンストレーションを観ましたが、素晴らしい動きで感動でした。一般的なラジオ体操をはじめ、さまざまなプログラムが可能なのだそうです。ちゃんと声掛けもします。内臓カメラにより、人間と名前を一致させることもできるので、「○○さん、がんばって」なども言えるのですね。あと数年のうちに、ロボットと人間の共生は現実的になっていくでしょう。決して不仲ならないよう、仲良くしていきたいものです。

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山中由美<エイジング・デザイン研究所>
大学卒業後、商社等を経て総合コンサルティング会社のシニアマーケティング部門において介護保険施行前から有料老人ホームのマーケティング支援業務に携わる。以来、高齢者住宅業界、金融機関の年金担当部門などを中心に活動。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。2016年独立。

 


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