先日ウナギを食べた。美味しかった。最近は、節分に食べる恵方巻きの様な感覚で土用のウナギを食べる。年に1回の行事の様だ。養殖物とは言え稚魚は天然だから、やはり天然記念物を食べてしまうのは恐れ多い。と言うより我々の行為がウナギを天然記念物と崇めなければならないほどに減少させてしまったことに罪悪感を覚える。そして罪悪感を持ちながらも食べてしまう。福島県沖では、原発事故の影響による禁漁が続いたため沿岸部で海産物が豊かになっていると聞く。不幸な事故の結果ではあるが、人間が漁獲をやめると海産資源は豊かさを取り戻すようだ。ならば数年間禁漁にすればと言う考えも浮かぶが様々な理由から出来ないとラジオニュースが伝えていた。自然環境と人間の一方的な欲との関係を自分の中に見る日になった。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。