川村輝夫の映画情報~「散り椿」

『永遠の0』などの岡田准一が主演を務め、カメラマンのみならず『劔岳 点の記』で監督もこなした木村大作と組んだ時代劇。葉室麟の小説を基に、誰にも恥じない生き方を貫こうとする実直な武士たちの姿を描く。『明日への遺言』などで監督としても活躍する小泉堯史が脚本を担当。『CUT』などの西島秀俊をはじめ、黒木華、池松壮亮、奥田瑛二らが共演している。

《あらすじ》
享保15年、藩の不正を告発した瓜生新兵衛(岡田准一)は、追放の憂き目に遭う。藩を追われた後、最愛の妻・篠(麻生久美子)は病魔に侵され、死を前に最後の願いを夫に託す。それは、かつては新兵衛の友人で良きライバルでもあり、篠を奪い合った恋敵でもあった榊原采女(西島秀俊)を助けてほしいというものだった。

本作は、2017年9月に完成し[、公開は2018年9月28日[。主演は岡田准一、監督は木村大作。第42回モントリオール世界映画祭で最高賞に次ぐ審査員特別グランプリを受賞。おテルの大好きなチャンバラ映画。といっても、チャラチャラしたものではなく日本人なら、その心情を揺すぶられる作品。黒澤(明)組の撮影助手出身の木村大作と、助監督出身の小泉堯史がタッグを組み、日本の美しさにこだわった全編オールロケと、日本人が忘れかけていた佇まいと生き様を描く時代劇。

『用心棒』『椿三十郎』を意識した鮮血の美学もあるなど、時代劇の真骨頂を堪能できる。そして、何はなくとも、驚異の身体能力と背中で語る名優、岡田准一の存在感。彼が殺陣師として演出した、西島秀俊相手に、腰を深く落とし、間合いを詰めた対峙シーンは、激しく美しい。派手さはなくとも、登場人物たちのせつない恋や、会社組織に置き換えられるお家騒動などのストーリーも、若い世代にも届く。

★★95点★★

川村輝夫さんの映画情報を転載させて頂くことになりました。不定期で掲載します。


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