トイレまで行くのが難しい場合に何か良い方法はありますか?
自分でトイレまで歩いて行くのが不自由になった時、通常の車椅子で行こうと思ったら、トイレが広くなければ入れません。でも、トイレを広く改修することを考える前に、「トイレキャリー」を試してみると良いでしょう。これは介護保険の特定福祉用具の購入費の対象になっています。トイレの前までキャリーに乗って行き、介護する人が前方から押し込んで便座の上に被さる様にセッティングして使用します。見た目は浴室で使うシャワーチェアと似ていますが、後ろに空間があって、横のフレームがないので、便器の上に被せることが出来ます。手すりが跳ね上げられるので移乗も楽です。その人の身体機能によってはベッド上で先にパンツを下ろしておいても良いでしょう。バスタオル等を上にかけてトイレに行けば、トイレキャリーに座ったままで排泄が出来ます。濡れても大丈夫なので入浴介助も兼ねられます。排泄した後、そのまま浴室まで行ってシャワーを浴びればお尻もキレイです。
トイレの中で方向転換するのは大変なので、ドアを開けてトイレに入るまでに向きを変えておきます。トイレキャリーが4輪キャスターであれば回転がとても早いのですが、最近のおススメは6輪のキャリーです。これなら段差6~7センチの敷居も越えられますし、6輪であれば真ん中の車輪が軸になるので、方向を変える際の回転半径も小さく、トイレや廊下にもよりますが、比較的使いやすくなります。普通の車椅子も6輪なら回転半径が小さいけれど便器には被さってくれないので、トイレに入ることが出来ても車椅子から便器に移譲しないといけません。トイレキャリーは押し込めばそのまま座って排泄が可能です。押し込むのがそんなに簡単ではないのですが、こんなものもあることを知っておくと良いでしょう。但し、便座との相性がある為、購入してからうまく使えないといけないので、事前に試してみる必要があります。介護ショップに相談してみて下さい。

※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。