津波警報からの車での避難について。

12月8日、青森県で最大震度6強の地震が発生しました。そして、津波警報・注意報が発表され、避難が呼びかけられました。また、今回の地震では初めて「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表されました。

『再び大きな津波が来るかもしれない』という緊張感は、その場所で暮らす皆さんにはとてもストレスの大きいものだったと思います。注意情報は16日に終了しました。その間、懸念されたマグニチュード8クラスの地震は起こらず、終了のニュースにはほっとしたものです。とはいえ、いつ何時、どこで、地震が起こるかはわからないので、引き続き地震への備えを充実させることは必要です。それは東北エリアだけでなく、どこで暮らす人にも必要なものです。

ところで、今回の地震と津波警報の発表では、車の渋滞が起こったことをニュースメディアが伝えていました。また、その流れの状況や要因にいて、人流データを用いた解析結果が報告されていました。報道によると、多くの人が自動車を使って避難をし始めたことと、避難対象の区域外の人も車を使って避難しようとしたことから、多くの車が一斉に安全な場所を求めて移動することになり、大渋滞を引き起こしたようです。

その時の様子は、経験された人にしかわからない恐怖があったと思います。逃げようとしているのに、進めないという状況ですから、大きな恐怖心が起こったことでしょう。

一般的に、津波などからの避難の際には、車は置いて、徒歩で逃げるべきであると言われています。車に乗っていると、今回のように渋滞に陥ってしまい動けなくなることが懸念されるからです。

とはいえ、車を持って逃げたい…と思う気持はよくわかります。避難先で車が使えるかどうかは、その後の生活の質に関わってくるような気がします。車があれば、避難所が窮屈だったり落ち着かないときでも、車に居れば静かな自分の空間が確保できます。いくらかの家財道具を持ち出すには、徒歩で移動するよりも車の方が持ち運ぶことが簡単です。車を持ち出すメリットは、このように色々考えられます。また、もしかすると、車で逃げたほうがぐんぐん遠くへ逃げられるように思い、車で逃げたくなる気持ちもあるかもしれません。また、歩くことが難しかったり早く歩けない人は車を使いたいでしょうし、寒い場所ならなおさら車で移動したいと思うでしょう。

ただ、やはり、徒歩で逃げる方が、車で渋滞にひっかかるより、はるかに確実に逃げられそうです。徒歩であれば、階段も昇れ、細い坂道や土手や山道なども進めます。車ではいけない細い道も歩くことができます。

徒歩での避難! というのが原則です。

原則ですが、いざという時の気持ちや行動の判断を、青森の地震から確認するならば、車での移動について、私たちはもっと現実を知り、どうするべきかをそれぞれの地域で検討する必要があります。車での避難を安全に行おうとするならば、もっと道や駐車スペースなどを検討し確保する必要があるでしょう。

「もし、みんながそれぞれ車で高いところを目指して逃げるとしたら、この場所ではどんなことになるか?」ということを、考えてみて欲しいのです。

ハザードマップを見ながら、車が通りそうな道をたどってみてください。そして、実際に避難する予定の途を歩いたり、車で通ってみましょう。

車での避難のメリット・デメリットと、実際に避難しきれるかどうか、歩いたらどれぐらいの時間がかかり、徒歩も車も“う回路”がどれほど確保できそうか、確認してみましょう。

先日、兵庫県明石市内を散歩していると、こんな看板が。「ウミガメの情報をご連絡ください」と。夏場には、ウミガメが卵を産みにやってくるらしいのです。なんだか、すごい。なんとなく、浦島太郎の世界を思い出しながら、ウミガメに会ってみたいなぁと思う今日この頃。来年は6月から8月は、山登りではなく、浜歩きを趣味にして、ウミガメと巡り合う日を楽しみにしたいと思います。なお、もし、本当にウミガメを見かけたら、変に近寄ってちょっかいを掛けることはせず、できるだけ遠くから見守っておこうと思います。

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兵庫県在住。「福祉×ICTで、毎日を安心安全に、心豊かに。あなたに寄り添う相談援助」をモットーに『森のすず社会福祉士事務所』開業。成年後見等による高齢者・障害者支援、認知症の方と家族の支援ならびに防災と福祉の地域啓発活動、スクールソーシャルワーカー、各種研修講師などの活動に取り組んでいる。2022年から同志社大学社会学研究科の後期課程博士課程院生、休学しながら在学中。大阪公立大学UReC特別研究員として防災関連研究にも従事。カレーと豆好き。犬大好き。社会福祉士、公認心理師、防災士。介護支援専門員。第1種大型自動車免許、2級FP技能士、第2級アマチュア無線技士。