暑い日が続いています。いかがお過ごしでしょうか。
世間はお盆休みなようですが、福祉の仕事はお盆もお正月もあまり関係なく活動しています。私はこのお盆休みの間に、市内のまちづくり協議会の方にお声がけいただき、防災に関する研修の打ち合わせに行ってきました。参加されていた役員の皆さんが、それぞれに地域を思い、現状を心配に思い、何とかしなければという思いをお持ちです。今年度中に地域住民対象の研修会を開くことになりました。
さて、毎日猛暑というか酷暑というか、災害級の暑さが続いたかと思うと、水害が起こるほどの雨が降りました。これからは台風シーズンが本格化するため、より一層天気予報に注意を向け、日ごろから備えておくことが大切です。
しかし、実際のところ、何をどう備えたらいいのだろう?という声もよく聞きます。
買い置きするものは買い置きし、非常用持ち出し袋の中身を再確認し、履きなれた運動靴を確認し、家の中の高い場所に積み上げているものを下ろし、家具を固定し、緊急連絡先や避難所を確認し・・・。出来る限りのことをしている人がいる一方、あまり準備が進んでいない人もいるでしょう。
もしかしたら、準備があまり進まないのは、「この場所は、災害があまりおこらない地域だから、きっと大丈夫」という考えが、気持ちの奥底にあるからかもしれません。そもそも人間は「正常化バイアス」という心の働きがあり、不安をもたらすような情報は過小評価してその不安感に振り回されないようにする、と言うことになりがちです。そして、さらに例えば近くに川がないとか、崩れる心配のある場所がないとか、海から遠いから津波の心配もないなどの実際の地理や状況が重なると、なおさら自分は大丈夫に思えます。家も耐震対応がなされているなら、さらに安心度は高いでしょう。
ただし、自分の家や隣近所は大丈夫かもしれませんが、大きな災害が起こると、支援や復旧をする資源は、被災がひどい地域へ行きます。おそらく、物流は影響を受け、被災地近隣の住民は自分の家や周囲は無事であっても、物流や生活インフラへの影響により生活が困難になる可能性はあります。
何かが起こって世の中の動きが止まってしまっても、何日かは自力でやっていけるような準備をしておくと安心です。電気が停まるかもしれません。水道がでなくなるかもしれません。トイレが使えなくなるかもしれません。あなたの家が無傷でも、災害がおこったら、同じ地域に住む以上全く影響を受けないことはないでしょう。
水の用意、食べ物の用意、処方されているお薬やケア用品の確認、オムツやミルクなど乳幼児のためのモノの確保、など。「電気・水道・ガス・必要なモノが手に入らない3日間を乗り越える」には、何が必要かを考え、無いと困るものからそろえていきましょう。
