家を買う時に若いうちから気を付けた方が良いことはありますか?
いつかのことを考えて、出来るだけ玄関の段差が少ない物件を選んだ方が良いと思います。階段がたくさんある玄関は年をとったら上がり降りが大変ですし、一戸建てだけでなく古いマンションにも玄関に数段の段差がある物件があって、若い頃は気にならなくても、その数段が将来大変だろうなぁと思います。木造住宅の場合は湿気を抜く為に道から概ね45センチ程度は床をあげないといけませんから、何らかの形で少しの段は必ずあるのですが、階段がたくさんあると、例えば玄関を出たら階段が5~6段あって、下りてすぐ道路だったら、そこにスロープを設置するのは急勾配過ぎて難しくなります。そうなると、昇降機をどこに置くかという話になるので、将来のことを考えたら出来るだけ段差の少ない玄関が良いでしょう。
格好よく見えるからでしょうか、最近の物件は「スキップフロア」と言って、部屋の中にも段差がついているマンションなどがあります。友人のところもそうなんですが、一部が下がっているのでものすごく不便です。将来、車椅子になったらどうしょうもないですし、例えばキッチンの付いたリビングがスキップフロアでかなり下がっていると、将来下がっている所をあげる場合に大改修になりそうです。ですから、長く住み続ける物件なら、年をとったときのことを考えておくことも大切です。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。