茄子は、収穫しながら剪定する。基本的には、苗を植え元気な枝を6本選びその枝を等間隔に縦に張った紐に沿わせるように上にと導いてゆく。上へと向かう枝の途中に花を付け実を結ぶ、葉の付け根からはまた枝が出てくる。その枝も伸ばし花が咲き実をつける。この枝は、実を収穫すると葉っぱ2枚分残してその先は切ってしまう。そうするとあまり横に広がらずお行儀よく茄子が誘引紐にそって縦に並ぶことになる。しかし、実際の畑は、そうはならない。それぞれの株に茄子なりの個性が出てくる。隣り合う株どうしはライバル関係にあり、勢いの強い株は弱いものを覆うようになる。虫にかじられ傷ついた株はとやたらと枝をたくさん出したりする。それを基本の形に戻したり、実が枝や葉に触れて傷つかない様に成長するスペースを確保するのに剪定は、欠かせない作業だ。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。