おむつの漏れの原因を探るのに役立つ方法はありますか?
漏れの原因は本当にたくさんあります。おむつのサイズが合っていない、適切な当て方をしていない、サイズや当て方に問題がなくても痒みがあって掻いてしまい、おむつに隙間が出来る等をこれまでお話ししました。原因はまだまだありますが、要はおむつという「物」だけでなく、ご本人にとってそれがどうか。違和感があって仕方なく外すこともあるので、丁寧に調べて行くしかありません。
その時にどこから漏れているのか、どれくらい漏れているのかをおむつを拡げた図にして描いてみると、この辺から漏れているのはどうしてなんだろう等と原因を探ることが出来ます。おむつがどんな状態になっているか確認することは結構大事で、例えばおむつがきちんと吸収していないのでおむつ自体は殆ど濡れてないけれど、漏れがあることもあります。当て方が悪くてぶかぶかで、隙間ができて、横向きで寝ている為に尿が下に流れてしまったのかも知れません。原因を探って行く作業は謎解きの様です。
殆どおむつが濡れてないのに、朝、シーツがびしょびしょになっている事例がありました。あれこれ検討しての仮説は、排尿する時に私達はパンツを下すので、おしっこがしたいと思ってパンツの様におむつを下したのではないかということになりました。そこで下す時間に横を向いてもらって、ホースでタンクとつながった尿瓶を当てて対応することにしました。本当にいろんな原因があるので、おむつだけで考えてはいけないということです。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。
…………………………………………………