どうして痒みがおむつの漏れにつながるのですか？
前回はおむつのサイズや当て方が正しくても、漏れることがあるということをお伝えしました。今回はその続きで、陰部の痒みも漏れの原因になるというお話です。痒みがある場合は結構あって、女性はカビの一種であるカンジダで痒くなって掻いてしまっておむつが外れたり、空間が出来て漏れやすくなったりします。前回も少し触れましたが、男性だとペニスの位置が普段と違うと不快で、触って直したくなる様です。触るとそこに空間が出来るので、漏れの原因になるのです。
ですから、しわの間や男性であれば陰嚢の裏やなどに痒みがないか、キレイに洗えているかどうかも考えないと、痒みがあって掻くとおむつが外れたり、漏れやすくなります。だからと言って、洗いすぎても皮膚トラブルの原因にもなります。陰部洗浄は一日一回程度がよいと言われます。
昼間にうつらうつらすることが多く、夜になかなか眠れないと、おむつが気持ち悪くなって触わりがちです。触るということは空間が出来るということですから、漏れにつながります。漏れの原因はまだまだたくさんありますが、要はおむつだけが原因ではなく、おむつをつけた状態がご本人にとってどうか。違和感があって仕方がなくおむつを外したくなることもあるのです。本当にいろんな漏れが起こるので、痒みがないか等、丁寧に調べていくしか仕方がありません。その時にどこから漏れているのか、どれくらい漏れているか、おむつを拡げた図を描いてみると、漏れの原因を探ることが出来ます。そのことはまた次回にお伝えします。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。