おむつの横漏れが気になります。どうして漏れるのでしょうか？
漏れの原因はとてもたくさんあって、例えばおむつのサイズが合っていない場合がよくあります。紙おむつはおおむね大き目を選ぶのですが、大き過ぎると当然隙間が出来ますから漏れやすくなります。ピッタリのサイズと言っても難しいけれど、過剰な隙間が出来ない様な当て方とサイズ選びが大切です。テープ止めタイプはお尻まわりでサイズを選びます。ところが「Ｌサイズ」と言ってもメーカーによって大きさが違うので注意が必要です。どのメーカーもおむつを製造する機械が非常に大きく高額なものを導入しているので、交換することが難しく、なかなか同じ大きさに統一できないのが現状です。
おむつはお尻まわりで当てて適切なサイズを選んだうえで、ご本人が動きやすく、動いても漏れない様な当て方をしないといけません。おむつの中に尿取りパッドを入れる場合も注意が必要で、過剰に重ね使いをするとかえって漏れやすくなります。尿取りバッドを使うとすれば1枚です。何故かというとテープ止めにしてもパンツ型にしても紙おむつには立体ギャザーという防波堤がありますから、それをつぶしてはいけません。尿取りパッドを何枚も重ねると相対的に防波堤が低くなります。ですから横を向いたら漏れやすくなってしまうのです。更に何枚も重ねると隙間も出来ますから、それも漏れやすくなる原因になります。尿取りパッドは使うとしても原則1枚にしましょう。
おむつのサイズが合っていて上手く当てたとしても、陰部に痒みがあれば掻いてしまいます。すると空間ができて漏れが起きます。おむつからの漏れの原因は実にたくさんありますから、次回もおむつからの漏れについてお伝えいたします。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。