立春の頃、露地の畑に今年1番の菜っ葉の種を播く。基肥にするための発酵肥料を畑に撒きトラクターで耕しておく。その下準備に畑の周囲に敷き詰めた防草シートをトラクターで巻き込まないようにはがしていると親指大の窪みが有り、その中に土と同じ色をしたカエルがジッと身を潜めている。このままでは、トラクターでの作業中に巻き込んで殺してしまう。気が付かなかったらそのまま作業をしていたかもしれないけれど、見つけてしまったから手で移動させることにした。半分残ったシートの下に指で同じような窪みを作り、寝ぼけたカエルを摘み出しそこに入れて少しだけ土を掛けておいた。冬眠中とはいえ触るとモジモジ動き出す。穴に入れると動きを止めた。また眠り出したのだろうか。このカエルたちが再び目覚めるのは、野菜を収穫する頃になるのかな。
※京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。