1990年代に近所にビブレ(現在はイオンモール)がオーブンした時、店内のあちこちに休憩スペースが設けられてるのが、印象的でした。繁華街の百貨店にもベンチや多目的トイレが増え、2000年代には駅のバリアフリー化が進められて、多様な人が快適に過ごせる街づくりが進んでいるなと思っていました。
鴨川の河原にもベンチがたくさんあります。でも座面が低いものもあって、もう少し工夫すれば良いのに思っていたら、ベンチの形をしているのはまだ良い方だった様で、南にあるベンチが最近Twitterで話題になりました。
鴨川で弁当を食べようとしたけど、こんなイスでは落ち着いて食べられません😓背もたれが無いのも中高年にはしんどいです😥ちゃんとしたベンチにして欲しいです。 pic.twitter.com/6PvwJTil7E
— ガーベラ (@M54FaX5VeFa03NJ) June 19, 2023
もう記事になってる…速い😲記事を読んで、お役所の職員のホームレスの方々への冷たい視線に悲しくなり、最後の一文には怖くなりました。
「変更なく、このまま継続利用してもらう」?「危ない」という声が今回たくさんあがっているのですが。 https://t.co/tQ7M7q3FC0— ガーベラ (@M54FaX5VeFa03NJ) June 22, 2023
いつからこんなものがこの国の町の景色の一部になってしまったんだろう?#排除アート#排除オブジェ https://t.co/rS1vC3npP2
— ital inouye (@ital_inouye) June 19, 2023
気づけばホームレスの人達が寝られない様に座面を狭くしたり、間に仕切りを付けたベンチ、排除アートと言われるオブジェが公共の場に増えていました。当事者でなければ気づきにくいのが、排除アート特徴の様です。
座面を切り取った公園管理責任者の人間性の貧困のほうが心配になる。#排除アート https://t.co/CLrM1PmmP0
— DEX (@DEXZIP1) June 24, 2023
アートというのは、本来は素敵なものであるはずなので…(排除)アートというよりも↓の呼び方のほうが、私はしっくりきます。 https://t.co/1w4GL0iDQe
— ガーベラ (@M54FaX5VeFa03NJ) June 21, 2023
ホームレスの人を排除するベンチで思い出すのが、2020年に渋谷区のバス停で-ホームレスの女性が撲殺された事件。
— タンクロー飴 (@0goMONEPvQNfXWM) June 20, 2023
自治体のホームレス排除は住民の支持があるからで、東京の宮下公園や大阪の天王寺公園はホームレスがいなくなって綺麗になったと評価する声も。公園から排除された人達はどこへ行ったんでしょうか?
ついでに渋谷区の井の頭線改札(小さい方)前の道路にあったたぶ芝生の植え込みだった場所が五輪前にこんなふうに。墓場にしか見えない。#意地悪ベンチ撲滅運動#排除アート
以前は246の横断地下道もちろん夜は無理だけど、ダンボールの横ダッシュで渡ったなぁ。今思うとあちらの方が怖かったはず pic.twitter.com/AgVdTiKY3K— yoshy (@yoshyoshyoshy) June 19, 2023
あまりにも酷い! これ、事実なら公園管理者と警察に殺されたようなものではないか。また、地元在住のクレーマーから「出ていけ」と脅されたという話も聞いた。よってたかって弱者を見殺しにする者らは恥を知れ!誰も殺すな!すべてのひとのいのちを守れ! https://t.co/lkgJbxGItz
— 太安萬侶(おおの やすまろ) (@onoyasumaro) June 29, 2023
まちづくりの授業で、ユニバーサルデザインに反する、「アンチ・ユニバーサルデザイン」の例として紹介したところ、学生さんたちの反応は、「ホームレスは怖いから、いなくなってくれると、多くの人が安心して利用できる」とか(続く)
— 早川由美子Yumiko Hayakawa (@brianandco) June 2, 2021
2006年会社員だったとき、オーマイニュースという市民メディアサイトに投稿したときにも"炎上"しましたが、その頃からあまり変わってないんだなあと思った次第です。
私もその授業を見学したかった!
公園のベンチが人を排除する?
不便に進化するホームレス排除の仕掛けhttps://t.co/pBFYRPxQoJ— 早川由美子Yumiko Hayakawa (@brianandco) June 2, 2021
それらの物体は、ホームレスを排除する機能を発揮するだけではなく、ホームレス以外の住民に対しては「ホームレスは行政のケアの対象ではなく行政の足手まとい」というメッセージを発し続けてきて、今にいたる。
行政の凡庸な悪が「ホームレスは排除されるべき存在」という公共の観念を醸成してきた。— 手塚空Tezuka Sora (@aibery) October 13, 2019
ベンチを横臥できなくするための後付けの手すりなんてさ、自治体による設置がはじまった最初の時期に、それぞれの地域の住民が怒って勝手に外してしまっていれば、都市政策として破綻して、ここまで当たり前の光景になっていなかったわけです。
唯々諾々と受け入れたなんて民度が低すぎる。— 手塚空Tezuka Sora (@aibery) October 13, 2019
座れないベンチをわざわざ作ったり、嫌がらせみたいな排除アートにお金をかけるより緊急シェルター施設等の支援をもっと充実させた方が良いのではと個人的には思うのですが、排除を評価する市民が多いから各地に増えていったんですね。とは言え、作り手側に抵抗感のある人も。
いじわる突起をやるなら降りる、と言えば済んだ話なのかどうかと、今も思う。でも、わたしが降りても誰かがこうすることになる。
いじわるデザインなんか嫌だ、と思う人が多くなってくれたらと切に願う。特に大手、行政やデベロッパーに。
— 「1階革命」by 田中元子 (@hanamotoko) April 11, 2021
ちなみにここで排除の対象となったのは、ホームレスではなくスケートボーダーで、突起はスケボー対策で考案されました。管理者は次々と設置物が傷つくので困るとのこと。個人的には、公的に感じられる屋外空間で何でもピカピカのまま永久に、なんてそもそもあり得ないと思っています。
— 「1階革命」by 田中元子 (@hanamotoko) April 11, 2021
ダイバーシティと言いながらマイノリティや気に入らないものを排除して街が作られていく、知らない間に随分と不寛容な社会になったと感じます。子供の声が煩いと保育園に苦情を言ったり、最近は田んぼのカエルの声が煩いという苦情まで。
世界はいろんな音に満ちている。何を煩いと感じるかは意識次第だよなあ。そしてカエルは大事。「田んぼはアマガエルにとって重要な産卵場所であり、アマガエルは田んぼの害虫を食べることで稲の生育を助けています」/住民の苦情「田んぼのカエルがうるさくて眠れない」に衝撃 https://t.co/V9iWRGakpp
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) May 30, 2023
名古屋城の完全復元を謳って河村市長がエレベーター設置に反対しています。木造による復元を優先すると構造的に設置が難しい様ですが、結果として見学者を選別することを良しとすることになります。自分がその当事者になるかも知れないという発想はないんでしょうか。(上層階は健常者も通常見学不可にすれば良いと思います。500億かけて市民が見られないものを作るのはどうなんだとは思いますが・・・)
すげぇな。名古屋城の復元、お城の中でWi-Fi飛ばすし、各階にはコンセントを多数配置するけど、「江戸時代通りの復元!」だから、車椅子用のエレベーターはダメ!っていう人いるのかw
— 菅野完 (@noiehoie) June 25, 2023
『その結果、障害者が上層階に登れないなら、身体に障害がない人も同様に、登ることをがまんすればいいのである。
』は草。
誰も登れないと思うけど?名古屋城「エレベーター問題」に抜けている視点 なぜ“木造復元”するのか原点に返るべき(デイリー新潮)#Yahooニュースhttps://t.co/dysvkERD8F
— たっつー△ (@tattuu410) July 3, 2023
「忠実な復元」をしたら耐震・防火の面で「誰も利用できない城郭」になってしまう、復元は史料を多くの人に見せるために行うのだから「忠実な復元」は本末転倒だ、という千田先生のしごくもっともで本質的なご意見。さすが城郭のプロである。https://t.co/8TqO153tb6
— Simon_Sin (@Simon_Sin) June 26, 2023
鴨川のベンチについてtweetしたガーベラさんが排除アートに関する本を借りてきたと書いておられたので、私も買って読んでみました。いずれブックレビューしたいと思います。(モモ母)
一度は座ったはず(座りにくいと娘に訴えたことがあるようです)のこのベンチの存在を、私は長らく大きな問題だと認識することができませんでした。多くのことを見落としてきたのではないかと反省しています。コメントの中で↓の本を紹介してくださった方がいました。早速借りてきたので読んでみます。 pic.twitter.com/6xHxFF613H
— ガーベラ (@M54FaX5VeFa03NJ) June 21, 2023