兵庫県神戸市の須磨の海岸にワカメの収穫に行った。地元の漁協が主催する恒例の仕事のようなイベントだ。私は、雨合羽に長靴、腰のベルトには包丁をぶら下げ参加した。晩秋にワカメの苗を直径２センチ長さ５メートルほどのロープに植え付け沖合の養殖場で栽培される。冬の海で３か月ほど育てられ１メートルほどに育ったワカメを収穫する。寒い間にこんなにも育つのかと海の豊かさに驚かされる。陸に引き上げられたロープから包丁でワカメを切り落とし茎と所謂ワカメの部分を手で削ぐように切り離す。茎の部分は、株もとに螺旋状のひだが付いており、実は、ここが美味しい。ワカメは、部位によりワカメ・茎ワカメ・めかぶ・と分けられることは知っていたが、実物を見てよく分かった。実は、昨年参加した時茎の太い部分がめかぶだと思い、螺旋状のひだの部分は、なんか気持ち悪かったので捨てて帰ってしまった。野菜も見栄えの悪いものが実は、美味しいこともあるので同じだなと思った。持ち帰ったワカメは、新鮮なうちにしゃぶしゃぶにして食べ残りは、水洗い・湯通しした後塩蔵ワカメと干しワカメにして保存する。めかぶは、サラダ・酢の物・佃煮と暫くワカメ料理が続きそうだ。

京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。