耳が聞こえにくい時の便利グッズはどの様にして選ぶのが良いですか?
聞こえが悪くなった時には前回紹介した様な必要な時だけ耳に当てて使う集音器や助聴器と、聞こえの状態を測りながら耳の状態に合わせて使う補聴器があります。助聴器類はメーカーのサイトから購入出来たり、最近はドラッグストアで扱っている所もあります。でも聞こえが悪くなったら、まずはその原因を調べるべきで、突発性難聴の様に早く治療した方が良い難聴もあります。「年だから耳が遠くなる」というだけではないことを念頭に置いて、その人の病態によってどういうものが聞こえをサポートするか考える様にしましょう。
聞こえにくい原因には大きく2つあって、原因が耳の内側にあるのか外側にあるのかで対応が変わってきます。耳の中の疾病が原因の場合、疾病の部位によっては耳の外側に当てる助聴器は、あまり効果が期待できないかも知れません。代わりにこめかみで音を拾うタイプのものが有効なことがあります。自分に合うものをみつけるのはなかなか難しく、通販で購入して使ってみたら自分には合わなかったというケースもあるでしょう。返品可能なら良いですが、まず耳鼻科で聞こえにくい原因を探ることです。
とは言え、特別な疾病のない加齢による難聴が大半ですから、テレビの音をうるさいほど大きくしなくても、耳に助聴器を当てて聞こえをよくするといった工夫は十分可能です。加齢によって聴力が低下すると、高い音が聞こえにくくなると一般に言われます。ですから高齢化社会と言われる近年は、電子レンジの音が以前と変わったとのこと。高齢のユーザーが聞こえやすい様に音の幅を広げたそうです。時代に合わせて家電の音も変わって来ているんですね。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。