親がデイサービスに行きたがらない場合、どうすれば行ってもらえるでしょうか？
私の知り合いのお母さんがデイを拒否した理由のひとつは、入浴介助が男性だったことでした。トイレ誘導も女性の時もあったけれど男性の時があったそうです。そうしたことをはっきりとは言われなかったのですが、様子を聞く中でわかってきたのだそうです。そんな風に異性介助が嫌だったとか、近所の人がいたから嫌だとか、おしゃべりばかりしていて、その輪に入っていけないとか、なんとなく合わないなとか、嫌だと思う理由はたくさんあります。理由を聞き出すためにうまく探りを入れていくしかないのですが、仮に近所の人がいたのが嫌なら、そうしたことがなさそうな他のデイを下調べしておくと良いでしょう。
今は多種多様なデイサービスがあります。どんなことをしているのかもデイによって随分違います。デイケアっぽく色んな筋力トレーニングや体操をやるところもあるし、歌が好きな人がカラオケを楽しめる所もあったり、それぞれに相性の良いデイがありうると思います。
友人がやっている所では個室デイサービスもあります。完全に密室ではないのですが、図書コーナーの様に区切られていて、本を読みたい人はそこで読んでいれば良いし、音楽を聴きたい人は隣のコーナーで聴けば良い。大勢が集まる空間もあるんですが、一人になりたい人はそこで過ごし、みんなと一緒にいたい時はいれば良いといった作りになっています。デイサービスのイメージがワンパターンで、行った所とよそもすべて同じだと思って、もう行きたくないと拒否されるのですが、色んなデイがあるので、それぞれの特徴を予めつかんでおいて、その人が気に入る所を本来はケアマネさんが探すべきなんですけど、家族が見学に行くのも良いと思います。お試し利用ができるデイもあるので、一度行ってみてから決めることも可能です。食事もデイによって違いますし、美味しい食事が食べられる所を優先して探すのも良いですね。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。